ソフトバンク・井上 先制弾&満塁一掃打に藤本監督も絶賛の嵐!東京遠征同行で正三塁手争いは延長戦に

[ 2022年3月9日 05:30 ]

オープン戦   ソフトバンク6ー2巨人 ( 2022年3月8日    ユーピーアールスタジアム )

<ソ・巨>2回、井上は2ランを放ちリチャード(左)に迎えられる(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの井上朋也内野手(19)が8日、巨人とのオープン戦に「7番・三塁」で先発出場し2安打5打点と大暴れした。左越え先制2ランに、満塁では走者一掃の適時二塁打と勝負強さを発揮し開幕1軍をぐっと引き寄せた。藤本博史監督(58)は11日からの東京遠征にも同行させることを明言。若武者の猛アピールでリチャード、松田との正三塁手争いは延長戦に突入した。

 「井上劇場」で開幕1軍切符を引き寄せた。2回2死一塁。井上が巨人・山口のフォークを完璧に捉え、左翼席に叩き込む先制2ラン。宇部に駆けつけた鷹党から拍手を受け、照れくさそうにダイヤモンドを一周した。

 「しっかり仕留められて良かった。競争がテーマの中で、しっかりアピールポイントの打撃をアピールできたと思う」

 主役は目立ち続けた。3―2の7回1死満塁。変則左腕の大江の2球目を振り抜き、走者一掃の左中間二塁打。「うれしくて、気持ちがあふれてしまった」とベース上では両手を高く突き上げ、万歳ポーズ。2安打5打点。文句なしの勝負強さを見せつけた。

 藤本監督は「目立ったね!あれだけ良いとこで打ってくれたら、これからも使いたくなる。自信にしてもらいたい」と絶賛の嵐だ。当初はこの日の「宇部の陣」が開幕1軍メンバー選考の“最終テスト”だった。しかし、若武者の大活躍は指揮官のプランも変動させた。

 「井上は東京に連れて行きます。2年目でここまでできるのは大したもん。開幕1軍も見えてくるし、楽しみ」と11日からのヤクルト戦(神宮)に同行させることを明言。2安打で復調気配のリチャード、この日は若手主体のためにチームに同行しなかった松田らと繰り広げられる正三塁手争いは、延長戦に突入する。

 井上の座右の銘は「現状維持は衰退」。日々、進化を求める19歳の目標は花咲徳栄の2学年先輩にあたる日本ハム・野村だ。昨季、7本塁打を放つなど飛躍した先輩とは年末に顔を合わせ、「体がめちゃくちゃ大きくなっていてびっくりした。今年は絶対に近づきたい」と背中を追いかける。シーズン中は連絡を取り合う間柄。昨季は初めて相談が来たという。

 「(野村が)“打てないわ”と悩んでいました」。1軍で戦うからこそ生まれる悩みを聞いて、肥やしにしてきた。「追い込まれた時の待ち方、打席での考え方を聞いて、引き出しを増やしています」と井上。成長した姿を証明するのは3月25日の開幕戦。東京遠征でしぼむわけにはいかない。(福井 亮太)

 ◇井上 朋也(いのうえ・ともや)2003年(平15)1月28日生まれ、大阪府出身の19歳。花咲徳栄では1、2年夏に外野手として甲子園出場。2年秋から主将を務め、内野手に転向した。3年夏の交流試合を含め、3度甲子園を経験。20年ドラフト1位でソフトバンク入団。1メートル81、86キロ。右投げ右打ち。

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