【大谷と一問一答】「落ち込むこともあったが、毎日良かった、悪かったというのが出てくるのは幸せなこと」

[ 2021年11月16日 05:30 ]

会見する大谷(撮影・尾崎 有希)
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 ――投打で印象に残った選手は?

 「投手は球宴で対戦したシャーザー選手。もっと若い時から見ていて、いつか(打席に)立ってみたかった。打者はどの打者も素晴らしい。ゲレロ選手、ペレス選手もそう」

 ――一番印象に残ったプレーは。

 「DHを解除した試合(4月4日のホワイトソックス戦、米4年目で初の投打二刀流出場)は大きかったかなと。個人的にも、今シーズン最後まで戦い抜く中でも、みんなが不安なくスタートするためには重要な1試合だったかなと思うので」

 ――精神的に落ち込んだりは?

 「もちろん落ち込んだりしますし、今年の最後の方はメジャーに行ってから一番精神的に…。チームの勝ちも、ポストシーズンとかその先の戦いも見えてこなかった」

 ――自身のプレーでは。

 「打てない、打たれたとか、落ち込んだりすることはある。毎日、良かった悪かったというのが出てくるのは幸せなことじゃないかなと。落ち込むことを含めて個人的にはいい1年だった」

 ――オフはさまざまな賞を受賞。

 「ありがたいなと思っています。今年やってきた数字というのがそうやって評価してもらえるのはうれしいこと。ただ、待ちわびるとかそういう感覚ではない。切り替えてやっていきたいと思っています」

 ――MVPの発表(日本時間19日午前8時35分に公表予定)はどこで待つ?

 「どこなんでしょうね。分からないです(笑い)」

 ――米国でも異次元と報道される。

 「僕自身はやっている方なので、自分がやっていることに対して凄いなという感覚はない。ただ、違ったことをやっているのでそういうふうに見えるのかもしれないですし。サンプル自体は少ないので。今後(二刀流が)多くなってくれば、この数字が凄いのか凄くないのかハッキリしてくると思う」

 ――球宴は母校・花巻東の先輩である菊池と同時出場。

 「個人的にもうれしかったけど、おそらく監督、コーチの方がうれしかったんじゃないかな。サインを2人で書いて送りました。毎年毎年出られたら一番うれしい」

 ――東日本大震災から10年たった。

 「何年たっても気持ちは変わらないです。節目としては一つあるかも分からないけど…。僕も高校生だったので忘れることはない。出身の岩手であったり、活躍をとても喜んでくれる人たちが多い。凄く勇気づけられることがこちらもある」

 ――花巻東は秋季東北大会で初優勝した。

 「甲子園が一つ大きな目標だけど、神宮大会も凄く大きな大会。優勝目指して頑張ってほしいなと思います」

 ――佐々木監督と話は。

 「連絡は取り合っている。勝つのがやっぱり一番気持ちがいいところだと思うので、ぜひ優勝してほしいなと思っています」

 ――帰国して最初に何を食べた?

 「昨日(14日)隔離期間が終わって、それまではずっと自宅待機という形だったので。外ではまだ食べてないですね」

 ――高額所得者だが、税金について。

 「ロサンゼルスは税率が高いので。稼いでいる半分よりちょっと多いくらいは納めないといけない。特に消費するということはあまりない方なので、今のところはたまっていく一方かなと思っています(笑い)」

 ――家庭を持つタイミングは?

 「特に考えていないですかね。良きタイミングでというか。今のところはまだまだ先じゃないかなと思う」

 ――いつかは再び日本ハムに。

 「今は全然考えていない。メジャーリーグでやり遂げるということしか考えていないですね」

 ――4年前のこの会見で言った「一番の選手になる」にどれだけ近づいたか。

 「足りなかったと思うことはたくさんある。ただ、その目標に向けて確実にレベルは上がったなと思っている。そこは自信を持って言える」

 ――来季へ向けて。

 「(今季)思ったよりも出られると分かったことが、一番良かったこと、来季につながること。打撃も、特にピッチングはイニング数も多くない。数を増やしていけたら、もっともっと高いレベルで数字も残るんじゃないかと思っている。(今季の)延長線上で来年入りたいし、必然的に球速も上がる、コマンド力(制球)も高くなると思う」

 ――本塁打王争いで得たことも。

 「パワー勝負、一番トップのレベルでできるというのが物凄くうれしかった。できるんだなというのを実感できただけで、もっともっと高いレベルに自分を持って行けるんじゃないかと。(二刀流は)ここまで頑張ってきましたし、もっともっと高く行けると思っています」

 ――ベーブ・ルースとの比較。

 「残した数字だけではない、そこが凄い。そういうふうになる、いつまでも覚えてもらえる選手はなかなかいない。そこは目指すべきものの一つかなと思う」

 ≪二刀流挑戦者歓迎≫日米問わず世界的に投打二刀流を志す選手たちが増えており、大谷も歓迎した。「個人的に凄くうれしいこと。メジャーでも能力の高い、投げても打っても凄いんだろうなという選手は多い。そういう人の可能性を見てみたい」と目を輝かせた。古巣日本ハムでは左腕・上原が野手練習を始めて挑戦を表明。レッドソックスの正左翼手バードゥーゴは、23年からの二刀流転向を目指す考えを明かした。前例のない二刀流同士の対戦を振られると、「そうなったら楽しいんじゃないかな」と意欲を示した。

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