ソフトB・高橋礼 140キロの“ホップ直球”復活でサブマリン再浮上だ! 先発復帰へ「来年が勝負」

[ 2021年11月11日 05:30 ]

ブルペンで投球練習するソフトバンク・高橋礼(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクのサブマリンが再浮上を誓った。宮崎秋季キャンプ第2クール2日目の10日、高橋礼投手(26)が志願して2回目のブルペン入り。全て直球で45球を投げた。下から浮き上がる140キロ台の直球を武器に19年に12勝で新人王、20年には中継ぎもこなして52試合に登板した右腕。しかし、今季は球速の低下に苦しみ自己ワーストの11試合の登板に終わった。直球を見つめ直して、信頼を取り戻す。

 鷹のサブマリンが今季沈んだ原因は、はっきりしている。宮崎秋季キャンプで2回目のブルペンに入った高橋礼は、オール直球で45球を投げ込んだ。

 1球ごとに「うっ」と声を出し、腕を振った。長い腕から放たれたボールがミットに収まると、ブルペンに爆音が鳴り響いた。

 「今年の課題は直球だった。必ず、強い直球を取り戻すため、課題を克服できるように投げました」

 昨季まで大きな武器だった140キロ台で浮き上がってくる直球が、今季は鳴りをひそめた。開幕ローテーションを勝ち取ったが、直球の球速は明らかに低下していた。理由は明快だ。今季は90キロ台のスローカーブに挑戦した影響で、手先のコントロールに頼り、フォームが崩れた。

 直球は130キロ前後までダウン。制球も乱れた。1軍にも定着できず1勝1敗。登板試合11、防御率5・82はともに4年目で自己ワーストだった。

 「全く戦力になれなかったし、チームも4位に終わって悔しい思いは凄くある。その気持ちは忘れずに」

 戻らない球速、長い2軍生活。フォームの修正にも試行錯誤し苦労した。「自分の中で“こうすればスピードが戻る”というものが、分かっていなかった」と反省点をあげた。「体幹を入れた中で体を動かす、足を動かすことを繰り返して、やっと無意識でできる」と強い体の芯を目指す。

 19年は先発として12勝6敗で新人王を獲得。その輝きを藤本監督は高く評価している。「スピードが上がって、コントロールさえまとまれば先発にいける。期待してますよ」と復活を望んだ。

 先発復帰に向け、右腕は「来年1年が勝負。力を入れた140キロを投げて、常時135キロぐらいを出せたら」と言い切った。自慢の直球と信頼を取り戻す覚悟は固まっている。(福井 亮太)

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2021年11月11日のニュース