五輪の次は阪神や!佐藤輝“長打1本締め”リーグ戦再開へ準備OK「いい当たりしっかり出た」

[ 2021年8月11日 05:30 ]

2021プロ野球エキシビションマッチ   阪神0-2楽天 ( 2021年8月10日    楽天生命 )

<楽・神>6回2死、二塁打を放つ佐藤輝(撮影・白鳥 佳樹)
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 阪神の佐藤輝明内野手(22)が10日の楽天戦で自身6試合21打席ぶりの長打となる右翼線二塁打を放った。チームが2試合連続零敗を喫するなど25イニング連続無得点でエキシビションマッチを終え一抹の不安を感じさせる中で明かりをともした。同マッチでは12球団最多の5本塁打を記録。13日から始まるシーズン後半戦でもポイントゲッターとして大きな期待がかかる。

 零敗の中、光明を見いだす一打は今後の猛虎にとっても力を与えるものだった。佐藤輝がチーム唯一となる長打を放ち、好感触を手にエキシビションマッチを締めた。

 「いい当たりはしっかり出たので、そこはよかったと思います」

 2回先頭で則本昂と対峙(たいじ)した第1打席は外角高めへの150キロをジャストミートしたが、打球はジャンプした二塁手・黒川のグラブに収まった。相手の好捕に阻まれたとはいえ、確かな快音を発すると、6回2死走者なしの第3打席だった。マウンドに上がったばかりの2番手・福井の初球、内角に浮いた145キロをしっかりと仕留め右翼線二塁打とした。7月31日西武戦で本塁打して以来、6試合21打席ぶりの長打。交流戦、オールスター第2戦に続いて父方の祖父母がスタンドで見守る前で、豪快な打撃を披露した。

 エキシビションマッチ11試合で、打率・243(37打数9安打)、11打点。12球団最多の5本塁打を序盤の5試合で放つなど、爆発力は健在だ。「いろいろ試せたので、それも生かしながら(後半戦も)やっていきたいと思います」。グリップの左手の握りを、添える親指と主に指3本で握っていた前半戦から、小指も含めた4本で握るスタイルに変更。高低の揺さぶりに対応すべく、構えた際の手の位置も少し下げるなど試行錯誤を繰り返してきた。ペナントレース中断期間でさらなる進化を遂げるべく、自らと向き合った大器は「ある程度、これでいこうというのはありますね」と、フォームの完成形に手応えをつかんだ様子だ。

 チームは2戦連続零敗で6日オリックス戦の2回に井上が左前適時打を放って奪った1点を最後に25イニング連続無得点で終えた。5勝8敗と苦しんだ7月もチーム打率・234と低調だっただけに、攻撃陣に一抹の不安を残す。それだけに、前半戦同様5番、あるいは6番での起用が予想される佐藤輝にはポイントゲッターとして期待が集まる。

 「いいスタートを切れるように、自分に求められるものをしっかり出してきたいと思います」

 2位の巨人とは2ゲーム差で激しい優勝争いが待ち受ける後半戦。カギを握るのは、やはりこの男だ。(阪井 日向)

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