中日・柳 憧れの松坂先輩に感謝の8回零封7勝目「いいピッチング見せたい気持ち持っていた」

[ 2021年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   中日1ー0巨人 ( 2021年7月8日    東京D )

<巨・中(14)>8回を無失点に抑え7勝目を挙げた中日の柳 (撮影・森沢裕)
Photo By スポニチ

 感謝の思いを白球に込めた。中日・柳が8回4安打無失点の好投で7勝目。7日に現役引退を発表した横浜高の先輩である西武・松坂へ惜別の白星をささげた。

 「(松坂さんに)いいピッチングを見せたい気持ちを持っていた。今日は絶対、チームを勝たせるとマウンドに上がった」

 多彩な変化球を自在に操った。4回に3番・丸からの中軸を3者連続三振に仕留めるなど、8三振を奪ってリーグ最速で100奪三振に到達。1―0の8回1死一塁も若林を三振ゲッツーで「1点もやらない気持ちでずっと投げた」と右拳を握って吠(ほ)えた。

 宮崎から遠く離れた横浜高に進学したのは「小さい頃から憧れ」だった松坂が決め手。中日で一緒に戦った2年間は野球だけでなく食事にも度々、出かけるなど尊敬する先輩の一挙手一投足を間近で見て学び、自身の財産にした。引退発表の前日6日に直接、連絡をもらったが「松坂さんの築いてこられたことに対し、コメントできるだけの選手でない。思いは直接、伝えたい」と寂しさをにじませつつ、多くを語らなかった。

 チームを9カードぶりの勝ち越しに導き、自力V消滅の危機も回避した。与田監督も「立ち居振る舞いが落ち着いてきた。将来のエースになるために必要なこと」と称賛。偉大な先輩に一歩でも近づけるよう成長の歩を止めない。(徳原 麗奈)

続きを表示

2021年7月9日のニュース