阪神・梅野“三走還す男”や!! 千金同点打で大山V弾お膳立て「しっかりコンタクトしたら何か起きる」

[ 2021年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6-5ヤクルト ( 2021年7月8日    神宮 )

<ヤ・神(15)>8回2死一、三塁、阪神・梅野は左前適時打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 猛虎随一の勝負強さがなければ、大山の決勝アーチもなかった。1点劣勢の8回2死一、三塁。阪神・梅野が値千金の同点打で、試合を振り出しに戻した


 「自分でカバーしてあげる気持ちが打席入る前にしっかりできたんで、気持ちを整えて。何とかチームのために、しっかりコンタクトしたら何か起きるんじゃないかと。そこの一点に集中した」

 精神を研ぎ澄ませ、打席に入った。直前の佐藤輝は遊飛に倒れて2死。重いムードが漂いかけたが、屈しなかった。カウント2―1からの4球目。清水が投じたフォークを捉えると、三塁・村上のグラブを強襲する適時打となった。4~7回はいずれも先頭が出塁しながら無得点。悪い流れを寸断し、一塁ベースへ戻る際に力強く右手拳を掲げた。

 リーグ2位の得点圏打率・400もさることながら、三塁に走者を置いた場面では19打数12安打16打点で打率・632を誇る。「チームとしてその後の悠輔(大山)も、最高の結果を出してくれた」。ヒーローの座は譲っても、チームの勝利が何よりもうれしかった。

 開幕当初は7番として、今回のヤクルト3連戦からは6番として佐藤輝の後を任される。「あいつのスタイルで思い切って振っているし、助けてあげるバッティングができれば。自分はそこで嫌らしいバッティングをするのが役割」。後輩を救いたい気持ちは、一貫して変わらない。矢野監督からも「あいつ(佐藤輝)自身も救われるよね、やっぱり。助け合うというところがリュウ(梅野)の一打になったんで。本当に、勝負強く打ってくれました」と手放しで称賛された。

 きょう9日からは、宿敵巨人との首位攻防戦が待つ。「こうやって逆転勝ちできて、いい波に乗っていける。ファンも自分たちも相手も力が入るゲームになる」。前半戦の正念場。背番号2が攻守でけん引する。(阪井 日向)

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