はい上がれ、小園!広島・佐々岡監督が3年目で初めて春季C2軍スタートの若武者にゲキ

[ 2021年1月21日 05:30 ]

キャンプ2軍スタートが決まった広島・小園
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 広島・佐々岡真司監督(53)は20日、高卒3年目で初の春季キャンプ2軍スタートが決まった小園海斗内野手(20)に、はい上がる姿勢を求めた。昨季は1軍出場3試合で無安打と評価を落とした。アピール次第で春季キャンプ中の昇格を認め悔しさをバネにした変わり身に期待した。

 期待値が高いからこそ対応も厳しくなる。19日に春季キャンプの1、2軍振り分けが発表され、小園は高卒3年目で初の2軍スタートとなった。非情な宣告の裏には、逆境に置かれた若鯉の「姿勢」を見極めたい佐々岡監督の狙いがあった。

 「ここから、はい上がってこられるかどうか。腐らずに意地を見せて、1軍に呼んでもらえるようにアピールしてほしい」

 小園は1年目の19年に58試合出場。だが田中広との遊撃争いを期待された昨季につまずいた。2軍打率は一時1割台に低迷。初昇格は10月上旬までずれ込み、出場3試合で6打数無安打に終わった。

 さらに11月に宮崎で開催された「フェニックス・リーグ」では、現地視察した指揮官から「存在感を全く感じない。寂しいよ」と酷評された。結果だけではない。指揮官の目には、がむしゃらさに欠けて映ったと言う。

 「去年は1軍で数試合しか出られなくて、フェニックスで見たときの姿勢なども考えた。2軍のコーチとも“まだまだ足りない部分がある”という話し合いになった」

 コロナ下を考慮し、春季キャンプ中の1、2軍の入れ替えは必要最低限となる方針。とはいえ、その中でも指揮官は活発な競争を求めている。アピール次第では、小園の早期昇格も十分にある。

 「(若手は)チャンスがピンチにならないように。1軍で調子が悪い選手は遠慮なく落とす。また、2軍でいいという報告があれば思い切って入れ替える。競争の中で、しっかりと結果を残してやってもらいたい」

 同学年野手の林、羽月が初の1軍スタートすることも刺激となったに違いない。1月には山田哲らヤクルト勢が愛媛で行う合同自主トレに初参加して逆襲に備えた小園に「厳しさの分、やっぱり期待もしている。はい上がってきてほしい」と指揮官。屈辱の2軍スタートは、逸材がもう一皮むけるための分岐点となるかもしれない。 (河合 洋介)

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