日本ハム育成2位・斉藤は“姿勢マニア” 東京情報大で投手転向「一番意識しているのは骨盤の使い方」

[ 2020年11月8日 05:30 ]

高橋スカウト(右)から栗山監督のサイン入りパンフレット、IDと新球場のタオルを手渡され、笑顔を見せる日本ハム育成ドラフト2位指名の東京情報大・斉藤
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 日本ハムから育成ドラフト2位指名を受けた147キロ右腕の東京情報大・斉藤伸治投手(22)が7日、千葉市内の同大で大渕隆スカウト部長(50)、高橋憲幸スカウト(49)から指名あいさつを受けた。大学から投手に転向し、投球動作を研究する際に一流選手は姿勢がいいことに着目。姿勢を矯正し、高3時から11キロ増の最速147キロに成長した伸びしろ抜群の右腕が、支配下登録を勝ち取ることを誓った。

 大学で飛躍的に球速が伸びたきっかけは姿勢改善だった。「姿勢マニア」といっても過言ではないほど、人の立ち姿や座り姿を研究してきたという。

 「一番意識しているのは骨盤の使い方。いい投手は後傾より前傾が多かった。歩き方を参考にしたのはイチローさん。野茂(英雄)さんの座り方は骨盤が立っていて凄かった。こういうところから野球のフォームにつながっているんだなと実感した」。

 大学2年秋に通っている治療院で骨盤の位置について指導されたのがきっかけ。そこから日常生活でも姿勢を意識し、イチローら一流選手の立ち姿を参考にしてきた。控え遊撃手だった習志野時代は地肩の強さで136キロを記録していたが、大学から投手転向し、姿勢矯正効果で147キロまで大幅増加した。

 投手転向は習志野の恩師・小林徹監督の言葉だった。千葉市リトルシニアでは楽天・藤平、今秋の育成ドラフトでソフトバンクから8位指名された150キロ右腕・中村(東農大北海道オホーツク)と同期。「(2人は)直球が別格」と中学時代に一度は諦めた投手だったが、小林監督から大学進学の際に「投手でセレクションを受けてみないか」と助言された。高校通算0本塁打だった斉藤は「野手で通用しないと思ったので、新しい挑戦をしてみよう」と決意。大学4年間で投手としての能力が開花した。

 「今までずっと下からはい上がってきた。(小林監督への感謝は)めちゃめちゃあります」。次の恩返しは支配下登録を勝ち取ること。担当した高橋スカウトが「ダークホース」と表現する右腕が、プロの世界で大化けを狙う。(東尾 洋樹)

 ◆斉藤 伸治(さいとう・しんじ)1998年(平10)6月13日生まれ、千葉県市原市出身の22歳。小4から野球を始める。習志野高では内野手で、公式戦での登板経験、甲子園出場ともなし。東京情報大で投手に転向し、1年秋から千葉県大学リーグで登板。変化球はスライダー、カーブ、フォーク。1メートル81、83キロ。右投げ右打ち。

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