巨人・岡本30&31号 3年連続30本!24歳以下では松井以来 残り3戦キングへ着々

[ 2020年11月8日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―2ヤクルト ( 2020年11月7日    東京D )

<巨・ヤ>3回1死一、二塁、先制3点本塁打を放ち、ウィーラーらチームメートに祝福され笑顔の岡本(右)=撮影・木村 揚輔
Photo By スポニチ

 記憶違いをしたほど、強烈な印象だった。巨人・岡本は「軸足に体重を10割残すんとちゃいますか?」と思い込んでいた。17年春季キャンプの一幕だ。

 振り返っていたのは1年前。臨時コーチを務めた松井秀喜氏からは「8~9割体重を残す」と指導を受けていた。ヤンキース時代の同僚で強打者のジーター、ポサダ、Aロッドと「素晴らしいバッターに共通していた点」と聞いた。衝撃を受け、全体重の「10割」を軸足に乗せると勘違いしてしまったのだ。

 この日の試合前。ティー打撃で、これでもかと「ため」をつくる姿があった。右足一本に2~3秒も体重を乗せて片足立ちし、トスボールを打つ。「30本塁打を目標にしてシーズンに入った。一本一本、1打席を無駄にしないように」。あと1本に迫った3年連続の大台を見据えていた。

 3回1死一、二塁。小川が内角に投じた球をすくい上げた。左中間最上段への30号だ。24歳シーズンまでの3年連続30発は松井以来22年ぶり。プロ野球で過去4人しかいない大記録だ。直前には坂本が2000安打へ王手をかける左前打。本塁に生還すると、頭を叩かれて祝福された。

 2年目のオフは、坂本のグアム自主トレに同行。「(岡本)和真!昨日、部屋でスイングしたか?」と抜き打ちチェックもされ、左足を高く上げるタイプの右打者から間の取り方を学んだ。今は同じステージで戦い「打席での粘り、対応力、一発で仕留める精度の高さ。全部見本になる」と学び続けている。

 5回にも右中間へ、今季初の2打席連発となる31号ソロ。117試合目で、143試合だった昨季の本塁打数に並んだ。原監督は「聞くところによるとまだ乳歯も残っている」と言うほど成長を続ける。岡本は「(30本は)目安なのでもっと打ちたい」と言った。打点も95打点まで伸ばして、2冠に大きく前進。本塁打と打点のキングも、球団の日本人では松井以来だ。(神田 佑)

続きを表示

この記事のフォト

2020年11月8日のニュース