広島・佐々岡監督 ドラ1・栗林“も”新人王獲れ! 当確の森下に続け、本人も「負けないように」

[ 2020年11月3日 05:30 ]

<広島ドラ1位・栗林指名あいさつ>佐々岡監督(左)から帽子を被せられ、笑顔の栗林(撮影・椎名 航)
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 広島からドラフト1位指名されたトヨタ自動車・栗林良吏投手(24)に新人王獲得指令が下った。佐々岡真司監督(53)が2日、指名あいさつに訪れた愛知県豊田市で、今季10勝を挙げた森下を引き合いに出して「栗林君も新人王を獲るような選手になってほしい」と期待。即戦力右腕も「森下に負けないように活躍したい」と言葉に力を込めた。

 中日戦を3連勝で終えた翌日。佐々岡監督はスカウト陣を伴い、指名あいさつに豊田市へ足を延ばした。午前9時半、ドラフト1位の栗林と初対面。指揮官から、サイン入りのドラフト入場パスを記念に贈られた24歳は、表情をほころばせた。

 「プロ野球を経験されているので、落ち着いてすごく大きく見える。偉大な方という感じがしました」

 先発も抑えもこなす即戦力右腕。自身と同じ社会人出身の1位指名投手に佐々岡監督は「話をして頼もしく感じた。自分と重なる部分も感じる。息の長い選手になってほしい」と期待。起用法は「キャンプ等で考える」としつつ、指令を下すことも忘れなかった。

 「昨日、森下が10勝目を挙げた。栗林君も1年目から活躍し、新人王を獲るような選手になってほしい」

 無論、栗林もそのつもりだ。大学日本代表で親交を深め、17年8月のユニバーシアード(台湾)では楽天・辰己、ヤクルト・宮本と同部屋。「そこに暢仁がやって来て、ご飯とかも基本ずっと一緒でした」と振り返る。当然、意識は強い。

 「映像を見るのは暢仁ばかり。応援していたし、ドラフト1位で入ってどんな活躍をしているのかな…と」

 新人王に当確ランプをともし、最優秀防御率すら視界に捉える後輩の活躍を「ヤバいですね」と苦笑する。いや栗林自身、名城大時代の力任せの投球が社会人で一変。変化球の精度が格段に上がり、No・1右腕の世評を得る成長を遂げた。意気込みは力強い。

 「カープのドラフト指名選手では年齢が一番上だと思うので、フレッシュさを出して頑張りたい。森下に負けないように活躍したいという気持ちです」

 言動にクレバーさ、振る舞いには場数を踏んだ強さを感じさせる24歳。森下と切磋琢磨(せっさたくま)し、投手陣がどんな化学変化を起こすのか、今から楽しみだ。(江尾 卓也)

 ◆栗林 良吏(くりばやし・りょうじ)1996年(平8)7月9日生まれ、愛知県出身の24歳。愛知黎明では1年夏から内野手のレギュラーで、2年秋に本格的に投手転向。甲子園出場はなし。名城大では1年春からリーグ戦に登板し通算32勝。トヨタ自動車では1年目から公式戦登板。1メートル78、83キロ。右投げ右打ち。

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