阪神・揚塩球団社長「私なりのけじめ」、チームのコロナ禍で引責辞任へ

[ 2020年10月9日 16:00 ]

揚塩健治球団社長
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 阪神の揚塩健治球団社長(60)が9日、チーム内で2度に渡って新型コロナウイルス感染者を出した責任を取り、11月末日限りで辞任することを表明した。この日の午後に兵庫県西宮市の球団事務所で会見を開いた。

 「この度は、コロナの罹患により10名の選手の入れ替えをして戦わざるを得なくなり、ファンのみなさまには大変ご心配、ご迷惑をおかけしましたことを、まずお詫び申し上げます。また、NPB、対戦チーム、保健所を始め関係機関の皆様方にも大変ご迷惑をおかけしましたことを、改めてお詫び申し上げます。3月に続いて、今回、2度に渡って球界全体にご迷惑をかけた事実は否めません。いろいろな混乱を招いた球団内の最終的な責任者は私。私の一存ではございますが、今シーズン終了をもって社長を辞することをオーナーに申し入れ、承諾をいただきました」

 阪神では3月末に藤浪、伊藤隼、長坂の3選手がPCR検査で陽性判定を受けた。藤浪らは外出自粛が呼びかけられていた3月中旬に、知人宅で10人以上で会食。感染経路になった疑いがあり、3選手の陽性が判明した同27日に揚塩社長が「プロ野球界では初めて感染者が出たことを大変深く重く受け取っております。今思えば、もう少し厳しく外出禁止というような形で臨んだ方がよかったのかなという反省もあります」と謝罪した。

 ところが9月25日に新たに糸原、岩貞、陽川、馬場、浜地の5選手とスタッフ2人の計7人の感染が判明。このうち、糸原、岩貞、陽川は同19日に福留らとともに「最大4人まで」という球団ルールを破る8人で会食していた。馬場、浜地らも「同ポジション禁止」という内規を違反。濃厚接触者、その疑いがある者を含め計11選手が入院や隔離処置となった。3月の件もあり、最も注意すべき球団にも関わらず、再発を招いたことに球団フロントの管理責任も問われていた。

 「チームは戦っている最中ではございますが、私なりのけじめのつけ方としてご理解いただければ。申し訳ございませんでした」

 揚塩社長は甲子園球場長などを歴任し、17年12月1日付けで就任。今年で3年目だった。

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2020年10月9日のニュース