阪神・サンズ&ボーアが今季3度目のアベック弾 サンズは95打席ぶり19号、ボーアは豪快16号

[ 2020年10月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9-1広島 ( 2020年10月8日    マツダ )

<広・神(20)>6回無死、サンズは左越えにソロ本塁打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 阪神は8日の広島戦に9―1で大勝した。3点優勢の6回にジェリー・サンズ外野手(33)が95打席ぶりの19号ソロを左越えに放つと、続くジャスティン・ボーア内野手(32)も右翼席へ16号ソロ。ボーアの一発でチームは95本塁打となり、今季94試合目で昨年の94本を超えた。不振にあえいでいた両助っ人による3度目のアベック弾で広島戦の2年連続勝ち越しを決めた。  試合結果

 長かったトンネルをともに抜け出す、待望の共演弾だった。3点優勢の6回。まずは先頭のサンズがぶちかました。
 
「すごくホッとしたよ。特にこうやって厳しい時とか、調子が悪い時に打てたってことは良かった」

 カウント2―2から野村のスライダーを振り抜いた。快音を響かせた打球は左翼席の2階に着弾。9月11日広島戦以来、実に95打席ぶりの一撃に「どうやってハッピーハンズをするか忘れそうになったよ」とおどけた。

 余韻が冷めやらぬ中、ボーアも続いた。「(右翼席後方に見える)コストコを見ながら打席に立つことができた」。2ボールから真ん中のカットボールを強振。右翼・鈴木誠が一歩も動かない豪快弾に、コメントもさえる。「コストコまでいかなかったけど、いい打球だったね」。こちらは9月25日ヤクルト戦以来の16号。今季3度目、同一イニングでは初めてのアベック弾を完成させた。

 自身が不振にあえぎ、チームがコロナ禍に苦しむさなかでも「SB砲」はともにチームを思う心意気を見せていた。サンズは日の丸や虎が入ったバンダナを自らネット通販で購入し、チームメートにプレゼント。選手たちはそれぞれ好きなものを選んで、練習などで着用している。

 「感謝の気持ちとして。打撃投手も自分のバッティング練習とかで投げてくれているから、何とか恩返ししたくて」

 ボーアは9月21日DeNA戦でのバックスクリーン弾で獲得した100万円で、球団スタッフにもドリンクを振る舞った。「スポンサーの方がお金をくれて、そういう良いときは分かち合いたい。みんなが喜んでくれて、自分も幸せな気持ちになった」。米国からやってきたナイスガイたちは、来日1年目からプレーはもちろん、それ以外でも猛虎のために身をささげている。

 猛攻の口火を切った助っ人砲たちに矢野監督も、期待を隠そうとはしなかった。「もちろんあそこら辺が打ってくれないと、なかなかこういう試合にならないんで。どんどん打ってほしい」。雌伏の時を経て、残りは26試合。首位巨人の背中ははるか彼方でも、虎のプライドを持って戦い続ける。  (阪井 日向)

 ○…サンズが6回に9月11日広島戦以来、95打席ぶりの19号ソロ。続くボーアも9月25日ヤクルト戦以来、44打席ぶりの16号ソロ。2人のアベック弾は7月5日広島戦、同28日ヤクルト戦に続く3度目。阪神外国人の2者連発は、04年5月4日広島戦の9回に6番アリアス、7番キンケードでマークして以来16年ぶり。両助っ人による35発と初回の北條2号を合わせたチーム本塁打95本は、昨季の94本を上回った。

 ○…サンズは打率・265、19本塁打、59打点だが、西勇の登板日に限ると打率・315、5本塁打、13打点。長打率はシーズン通算の・497から・648まで上がり、エースの勝利に貢献している。

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