レイズ王手 初球を読んでいた「田中キラー」キーアマイヤーが3点弾

[ 2020年10月9日 02:30 ]

ア・リーグ地区シリーズ第3戦   レイズ8―4ヤンキース ( 2020年10月7日    サンディエゴ )

<ヤンキース・レイズ>ヤンキースを破り、飛ぶ上がって喜ぶアダメズ(中央)らレイズナイン(AP)
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 レイズはスタメンに左打者7人を並べて田中を攻略した。同点に追いつかれた直後の4回、8番キーアマイヤーが初球カーブをとらえ、右翼席へ勝ち越しの3ラン。「田中キラー」の一振りだった。

 「彼とは何年も数多く対戦してきた。そして初球によくブレーキングボール(カーブ、スライダー)を投げるのも知っている」。レイズ一筋8年目の30歳にとって、メジャーで2番目に対戦の多い投手が田中。レギュラーシーズンで39打数12安打の打率・308、2本塁打と得意にしてきた。空振り三振した2回も初球はカーブだった。「あれを見逃して、腹立たしかった」と次の打席に生かした。

 5回に左越えソロで田中をマウンドから引きずり降ろしたアロザレーナも初球のスライダーを仕留めた。3試合連続本塁打となり、今ポストシーズン5試合で12安打、打率・667と止まらない。キューバ出身の25歳。決勝弾のキーアマイヤーも「この惑星で最高の野球選手。信じられない」と目を丸くした。

 地区シリーズ初先発で5番に座った筒香は5打数無安打で、PS初安打はお預け。08年ア・リーグ優勝決定シリーズでの、レイズ・岩村VSレッドソックス・岡島以来12年ぶりとなったPSでの日本人対決は、田中の前に中飛と一邪飛に倒れた。8日(日本時間9日)の第4戦は相手先発が左腕で、ベンチスタートとなる可能性が高い。

 「毎試合、違う選手が勝利の助けになってくれている」とケビン・キャッシュ監督。レギュラーシーズンで8勝2敗と圧倒したヤ軍に連勝で王手をかけ、圧倒的優位に立った。 (奥田秀樹通信員)

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