阪神・サンズ 4番で竜倒2発! 2桁本塁打はボーアとW達成、新助っ人コンビでは21年ぶり快挙

[ 2020年8月28日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6-3中日 ( 2020年8月27日    甲子園 )

<神・中(12)> 6回1死、サンズは左越え本塁打を放つ (撮影・後藤 大輝)
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 阪神のジェリー・サンズ外野手(32)が27日の中日戦で来日初の2打席連続本塁打を記録した。2点を追う4回に10号の逆転3ランを放ち、2点リードの6回には11号ソロ。すでに12本塁打を放っているボーアとともに球団1年目の助っ人がそろって2桁本塁打到達は21年ぶりで、最強コンビとなる期待も膨らむ。チームは今季2度目の同一カード3連勝で、8月3日以来となる勝率5割復帰を果たした。

 チャンスで名前が呼ばれた時のボルテージは、他の選手とひと味違う。2点を追う4回1死二、三塁。4959人とは思えない大歓声に迎えられて打席に向かったサンズが、考え得る最高の結果で虎党の期待に応えた。

 「柳投手は非常にいいカットボールもあるし、カーブもある。多彩な変化球を持っているので、ストライクが来たら強く叩こうと思っていたよ」

 2ボールからの、カウントを取りにきた外角寄り速球を強振。快音とともに放たれた打球はグングン伸び、「入れぇ!」という声援に押され、広い右中間席に届いた。逆転、そして決勝の3ラン。4番として26打席目で放った初の本塁打は中日戦初アーチでもあり、5球団制覇を成し遂げた。

 ボーアに続く2桁本塁打。1年目の助っ人コンビの2桁到達は99年ジョンソン(20本)、ブロワーズ(10本)以来21年ぶり。1年目に限らなければ14年ゴメス(26本)、マートン(14本)以来だ。待望の「W大砲」の誕生に満足げな虎党に、さらなる歓喜を届ける。

 2点リードの6回だ。1死走者なしで打席に向かいフルカウントから、今度はスライダーを左翼席中段に迫る特大アーチにしてみせた。来日初の2打席連発で37打点とし、出場49試合(57試合中)ながらリーグ6位に。“連発”となったハッピーハンズポーズでは、スタンドのファンまで巻き込んだ。

 2つの「適応」が活躍のカギだ。のけぞるような内角攻めが増えても「バッテリーが攻め方を変えてくれば対応する。必要なのはそれだけさ」と意に介さない。うだるような日本の暑さも「慣れてきた」と言い、「次の日のことも考えてトレーニングをやりすぎないように」と対処法も確立している。好不調の波の少なさには、確かな根拠があった。

 2度あった得点圏で1安打して、リーグトップの得点圏打率は・462まで上がった。「チャンスではまず、ピッチャーが苦しい状況にあるんだと考えて、自分自身を落ち着かせようとしているよ」。打ってほしい時に打つ。そんな助っ人がやっと来てくれた。矢野監督も「素晴らしい一振りで流れをこっちに向けてくれた。素晴らしいバッティングでした」と絶賛しきりだった。 (巻木 周平)

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