西武 森でサヨナラ!宿敵ソフトB“突破”4勝2敗 今季初3連勝「めちゃくちゃ疲れた」

[ 2020年6月29日 05:30 ]

パ・リーグ   西武4―3ソフトバンク ( 2020年6月28日    メットライフD )

<西・ソ>9回無死満塁、サヨナラ適時打を放ち、スパンジェンバーグ(右)に迎えられ笑顔の森(撮影・木村 揚輔)
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 攻守の要が決着をつけた。西武・森友哉捕手(24)が28日、ソフトバンク戦で同点の9回にサヨナラの中前打を放った。パ・リーグで9週続く異例の同一カード6連戦第1ラウンドで、宿敵相手に4勝2敗と勝ち越し。今季初の3連勝をマークした。

 無心で振り抜いた打球が、前進守備の二遊間をしぶとく抜けた。今季初のサヨナラ勝ち。森は安どの笑みを浮かべながら、控えめに集まってきたナインとエアタッチを交わした。

 「(球種は)何も狙ってなかった。ただ、初球から絶対振ろうと。結果的によかった。本当は水を浴びたりとかあるけど。でも、みんな喜んでくれた」

 同点の9回無死満塁。2四球などで塁を埋めた絶好機で、泉の135キロの初球フォークを中前に運んだ。初めて経験する同一カード6連戦。しかも、相手はリーグ連覇しながら2年連続日本シリーズ進出を阻止された宿敵だ。リードの重圧もあった森は、自らのバットで勝ち越しを決め「めちゃくちゃ疲れた」と笑みがはじけた。

 開幕前に侍戦士の松田宣には「強気に内角をバンバン攻める」と宣言。6試合で24打数4安打、打率・167に封じたが、新戦力の1番・栗原には25打数9安打、打率・360とひと暴れされた。この6試合は投手陣が30失点。先発の勝ち星は23日の初戦の高橋光だけで、自身の責任も感じていた。「打撃より配球面で“今日どうしようか”が続いた。3連戦より準備が増えた」と本音も漏らした。

 辻監督は連戦前に「捕手はどこかで休ませる」と明かし、27日の5戦目に森を控えに回した。とはいえ、森は「体は休まるけど気持ち的には変わらなかった。リフレッシュ?なりませんでした」と精神的に戦っていた。

 打撃も開幕9試合を終えて32打数8安打で打率・250と波に乗れていない。指揮官は「友哉は投手が大量失点とか打てないとかで疲れが出た1週間だと思う」と苦笑いしつつ、ねぎらった。

 苦しみながらも3連勝で開幕以来の貯金1。森は「この経験はなかなかない。この中で3連覇に向けて頑張る」と、改めて責任感と自覚を口にした。(大木 穂高)

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