広島・森下 プロ初勝利! 9回途中3失点降板も熱投136球 デビューから15回無失点は球団記録

[ 2020年6月29日 05:30 ]

セ・リーグ   広島10―3中日 ( 2020年6月28日    ナゴヤD )

<中・広>プロ初勝利を挙げた森下(撮影・椎名 航)
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 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)が2度目の登板だった28日の中日戦で初勝利を挙げた。完封目前の9回に3失点して降板も136球の力投。ドラフト制以降では球団最長を更新するデビューから15回無失点も記録し、改めて大器の資質を見せつけた。

 プロ1勝を衝撃的な語り草にしようとする9回のマウンドだった。森下は初回に153キロを計測するなど、力を制御せずに8回を終えて110球。9回の打席にも立ち、最終回に向かった。

 9回1死からビシエド、高橋の2者連続二塁打で初失点。今季12球団完封一番乗りが消えても佐々岡監督は動かない。2死二塁から京田の内野安打、石川駿の右中間三塁打で3失点になって降板。計136球を投げた。9安打7奪三振に後悔はない。充実感の笑みでマウンドを譲った。

 「(完投)したいと思ったけど、この結果です。本当にアウトを取るのは難しい。次にやりたいと思います」

 3、6回と得点圏に走者を背負った場面は併殺で切り抜けた。8回2死一、三塁からは大島を150キロ直球で二ゴロ。要所を締めてつかんだプロ2試合目での初勝利だった。「終わり方は悪かったけど、勝ててホッとしています」。佐々岡監督は「当然、完封があったから」と続投策について説明した。指揮官の初星は完投勝利。現役時代の背番号18の後継者に同じ夢を見た。

 初登板だった前回21日DeNA戦で1得点に終わった先輩たちは10得点と力を合わせた。「野手の皆さんが勝ちをつけようと一つになったことで、勝利につながったと思います」。森下の熱投が団結を呼んだ。

 明大でもそうだった。主将に任命された大学4年春のリーグ戦。初戦の立大戦で6回4失点で敗戦投手になると、ナインに頭を下げた。「ふがいない投球をして申し訳ない。明日勝って、明後日(の3回戦で)投げさせてくれ」。エースの謝罪がチームを変えた。「森下のために勝とう」と一致団結を再確認したことが後の大学日本一にまで駆け上がる分岐点となった。

 フランスアから勝利球を受け取った直後に菊池涼からもイタズラで“ダミー球”を渡される愛されぶり。「ここまで野球ができたのは親のおかげ」。記念球は大分の実家に贈る。衝撃と、伸びしろも残すプロ1勝目だった。(河合 洋介)

 【森下暢仁アラカルト】
 ☆生まれ&サイズ 1997年(平9)8月25日生まれ、大分市出身の22歳。1メートル80、76キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小学3年から野球を始め、大分商では1年夏に甲子園出場。2年秋からエースで3年時にU18日本代表入りした。明大ではリーグ戦通算15勝。4年時の大学選手権では優勝に貢献しMVPを獲得した。

 ☆アスリート一家 父はソフトボールと剣道、母はバレーボール、姉はバドミントンに打ち込み、弟の颯太は同じ大分商野球部出身で現在は国学院大野球部に所属。森下もサッカーやバスケットボールなど多くの競技を経験した。

 ☆寂しがり屋 春季キャンプ中、同じ大卒の5位・石原貴規に「何時に起きる?一緒に朝ご飯を食べよう」と相談。石原貴から「あいつは一人ではいられないタイプ」と見抜かれた。

 ☆断捨離 「練習ばかりでジャージーしか着ないイメージ」と入寮前に私服を颯太にプレゼントしたところ、コロナ禍で買い物に行けず「半袖がない…。服が欲しいです」。

 《広島の新人初勝利は3年ぶり》ルーキーの森下(広)が登板2試合目でプロ初勝利。広島の新人投手の白星は17年4月12日巨人戦で床田(2試合目)が記録して以来3年ぶり。同年は4月7日ヤクルト戦で加藤(現矢崎)も初登板で初勝利を記録している。

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