ロッテ涌井 容赦なし 恩師・渡辺元監督の孫と初対戦「高校生の時、遊んだ子と対戦するとは思わなかった」

[ 2019年6月29日 17:48 ]

パ・リーグ   楽天2―2ロッテ ( 2019年6月29日    楽天生命パーク )

ロッテ先発の涌井
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 特別な対戦だった。2回無死、ロッテ・涌井は打席に楽天・渡辺佳を迎えた。チーム戦が、個人戦になったようにギアが入る。投げた7球はすべて直球。最後はフルカウントから143キロで見逃しの三振に仕留めた。

 「自分が高校生の時、遊んだ子と対戦するとは思わなかった。打たれたくなかったし、打たれるのならば変化球でかわすよりも、直球だと思いました」

 渡辺佳は横浜高時代の恩師・渡辺元智氏の孫であり、小学校低学年で野球を始めた頃、ゴムボールとプラスチックのバットで一緒に遊んであげた。当時は山なりのボールで打たせてあげたが、プロの舞台では容赦しない。4回無死の2打席目は直球5球で追い込み、最後はチェンジアップで空振り三振とプロでの経験の差を見せつけた。

 「手も足も出ませんでした。偉大でした。(1打席目は)ボールと思ったら入っていた。(2打席目は)フォークが途中まで直球に見えた」と渡辺佳は脱帽。試合は5回2失点し、降雨コールドで4勝目を逃したが「これからも対戦するし、もっともっと、いい打者になってもらいたい。自分も打たれないようにする」と特別な感情を抱くルーキーへ、エールを送っていた。

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