オリ由伸、初完封「気持ち良い」自己最多11K 20歳が仁王立ち

[ 2019年6月29日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス4―0西武 ( 2019年6月28日    メットライフD )

8回2死、秋山を空振り三振に仕留めガッツポーズする山本(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 セ・パ両リーグとも28日にリーグ戦を再開し4試合が行われた。オリックスは3年目の山本由伸投手(20)が西武相手に毎回の自己最多11三振を奪いプロ初完投を初完封勝利で飾った。自己最多に並ぶ4勝目でチームを2年ぶりの5連勝に導いた。

 若干20歳の右腕が仁王立ちした。9回2死一塁、オリックス・山本の124球目は外角のボールゾーンからストライクゾーンに入ってくる「バックドア」と呼ばれるスライダー。首位打者争いを展開する森が全く反応できず見逃し三振。毎回の自己最多11奪三振で鮮やかにプロ初完封勝利を飾った。

 「気持ち良いです。達成感がありますね。無駄なことを考えず立ち上がりから全力で。(11奪三振は)ワオッ! うれしいです!」

 西武・今井との同学年対決に「意識はしていない」としたが、投球からは負けん気がのぞいた。相手は作新学院のエースとして16年夏の甲子園大会を制覇。一方で自身は都城の主戦ながら宮崎大会3回戦敗退で甲子園出場はなかった。

 初回を3者連続空振り三振。3回に連打と四球で無死満塁を背負うとギアを上げた。源田をこの日最速の155キロ直球で空振り三振。続く外崎を153キロ直球で右邪飛に打ち取ると三塁走者・愛斗の本塁生還を小田が好返球し阻止した。4回から8回は無安打投球でリーグ屈指の強力打線に隙を見せなかった。

 吉田正が腰部の張りで昨年6月24日ソフトバンク戦以来の先発を外れ、より援護が望めない中での戦いだったが「自分が抑えれば絶対に勝てると思った」。リーグトップの防御率は1・66に。高卒3年目ながらエースの風格を漂わせた。 (湯澤 涼)

 ≪オリ4人目の快投≫山本(オ)が毎回で自己最多の11三振を奪いプロ初完封。2リーグ制以降のオリックスで毎回奪三振&完封は(Kは奪三振数)

年 月 日 投手名 相手(K)
58 7 2  米田哲也 南海(13)
62 5 24 足立光宏 南海(17)
10 4 23 金子千尋 西武(12)
14 4 4  金子千尋 西武(14)

に次いで4人目(5度目)。20歳10カ月は、米田の20歳3カ月に次ぐチーム2番目の年少記録で、初完封でマークしたのは山本が初めてだ。

続きを表示

2019年6月29日のニュース