ソフトB千賀、育成出身2人目の通算50勝 エリート右腕に投げ勝った

[ 2019年6月29日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク7―5日本ハム ( 2019年6月28日    札幌D )

8勝目を挙げた千賀(撮影・高橋茂夫)
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 はい上がった男が、粘り勝ちした。ソフトバンク・千賀が6回4安打1失点でハーラートップタイの8勝目。同学年の日本ハム・有原との初のエース同士の投げ合いを制した。

 育成出身投手の50勝到達は山口鉄也(巨人)以来2人目で、パ・リーグでは初。大台到達に「そんなに?ありがとうございます」と少しだけ頬を緩めたが、「勝ちは付けてもらってるもの」と満足はしていなかった。

 4回に一時同点とされたが、5回に味方が勝ち越しに成功すると追加点を許さず。最速157キロをマークしたが納得のいく球ではなく、中盤以降はツーシームでしのいだ。5奪三振は今季最少。「カットボールが全然良くなくて、その分、球数がいってしまった。フォークボールも相変わらず扱えていなかった」。それでも、札幌ドームでは8試合(先発7試合)で無傷の6連勝。得意の北の大地でカード初戦を取った。

 有原は広陵で甲子園に2度出場後、早大のエースとして東京六大学リーグを沸かせ、ドラフト1位入団のエリート。千賀は蒲郡時代は甲子園に出場がなく、育成ドラフト4位で入団した、いわば雑草だ。しかし、千賀は前回WBCでエースに。対照的な道を経て、球界を代表する存在となり「同学年なので負けないように頑張りたい」と臨んだ初対決で、意地を見せた。

 工藤監督も「6回まで投げて勝ったことは彼のプラスに働く」と粘投を称えた。千賀は今後、球宴まで中5日先発を2度続ける。フル回転する予定についても「(意識は)全然変わらない」と力強い。前半戦の首位ターンに向けて引っ張る。

 ≪パ初の育成出身通算50勝≫千賀(ソ)が有原(日)に並ぶリーグトップの8勝目。10年の育成ドラフト4位で入団してからプロ9年目で通算50勝に到達した。育成ドラフト入団選手の通算50勝は昨季限りで引退した山口鉄也(巨)の52勝に次ぎ史上2人目。パでは千賀が初めてだ。また、山口の50勝はプロ10年目となっており、千賀は1年早い50勝目となった。

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2019年6月29日のニュース