ソフトB甲斐 来季はフルイニング出場狙う「信頼を勝ち取らないと」

[ 2018年11月30日 05:30 ]

トロフィーを手にするソフトバンク・甲斐(撮影・篠原岳夫)
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 守備のベストナインに贈られる「第47回三井ゴールデングラブ賞」の表彰式が29日、都内ホテルで行われ、記者投票で選ばれた18選手にトロフィーと副賞の賞金50万円が贈呈された。捕手部門で2年連続2度目の受賞となったソフトバンク・甲斐拓也捕手(26)は、来季は全試合、フルイニングでマスクをかぶることを目標に掲げた。

 浮かれる様子はなかった。甲斐は「素晴らしい賞を頂いて光栄」と喜びを口にした後、表情を引き締めた。

 「シーズン2位だったのはキャッチャーの責任、力不足もあった。そこを受け入れて、勝ちに貢献できるようにしたい」

 今季は自己最多の133試合に出場。盗塁阻止率はリーグトップの・447をマークした。一方で、捕手としてフル出場したのは38試合にとどまり、規定打席に届かなかった。「(フルイニング出場は)できたら最高だと思う。野球人として目指すのはもちろん。まずは信頼を勝ち取らないといけない」と来季に目を向けた。

 広島との日本シリーズでは6度の二盗阻止でMVPを受賞。強肩を評した「甲斐キャノン」が話題になった。それでも「言ってもらえるのはうれしいけど、ギャップがある。名前が独り歩きしている。全体的に上を目指さないと」。肩だけが注目されるのではなく、総合力を高めることを目標に掲げた。

 日本一が決まった第6戦も7回に代打を送られ、試合を締める3イニングは高谷が担った。途中交代を回避するためには、打力アップも求められる。今季は打率・213に終わっただけに「バッティング面も必要。そこでも投手を助けないと」とオフの練習をにらむ。

 捕手で全試合フルイニング出場すれば2リーグ制以降の12球団を見渡しても63年の南海・野村、03年のダイエー・城島以来3人目の偉業となる。工藤監督は「打つ方が上がればベストナインも見えてくる。本人の努力次第」とさらなる飛躍に期待を寄せた。 (川島 毅洋)

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2018年11月30日のニュース