ソフトＢ千賀　プロ初完封　フォーム再矯正「うまくハマった」

パ・リーグ   ソフトバンク９―０オリックス （ 2018年8月17日    京セラＤ ）

＜オ・ソ＞プロ初完封の千賀（右）は捕手・甲斐と抱き合う（撮影・後藤　正志）
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　ソフトバンク・千賀滉大投手（２５）が、１７日のオリックス戦でプロ初完封勝利を挙げた。５回１死まで完全投球を見せるなど６安打９奪三振、無四球で１２２球を投げきり、今季９勝目をマークした。打線は３本塁打を含む１３安打で９得点。投打がかみ合ったチームは貯金を２とした。

　最後の打者を三ゴロに仕留め、千賀が女房役の甲斐と抱き合った。プロ８年目、通算１３８試合目での初完封。１２２球の力投に「疲れたの一言。野球って長いんだな、と改めて実感した」と充実した表情で言った。

　立ち上がりから快調に飛ばし、５回１死まで完全投球。「四球も出していないのは分かっていたし、モヤモヤしていた」と気持ちは落ち着かなかったが、Ｔ―岡田に初安打を許しても、安定感は変わらなかった。

　今季は自身初の開幕投手を務めながら右肘を痛め、離脱。故障の原因は「フォームが崩れていた」と分析したが、思うような投げ方は固まらない。試合中に足がつって降板したこともあった。大黒柱としてローテーションを守れなかった悔しさだけが募っていた。７月３１日の西武戦では自己ワーストの１１安打を浴び７失点。「ああいうふうにならないように」と自らを見つめ直し、丁寧なキャッチボールでフォーム固めに励んだ。

　ようやく成果は出た。「メカニックがうまくハマった」と、この日は９回に１５０キロを計測するなど、危なげなかった。２年ぶりの完投で、無四球のおまけ付き。「（完封は）高校のときも記憶にない。無四球はうれしい」と笑った。

　工藤監督は「今年一番と言っていいくらい、気持ちが充実していた。（打線も含め）１００点満点の試合」と称えた。首位・西武とは９ゲーム差。２連覇へ向け厳しい状況に変わりはないが、千賀は「まだ優勝は諦めていない」と力強く宣言した。