阪神・小野 CS先発争い残った!2勝目 2度の満塁ピンチ粘った

[ 2017年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8―1ヤクルト ( 2017年9月23日    神宮 )

<ヤ・神>5回を無失点に抑え2勝目を挙げた小野
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 苦しんでつかんだ白星だ。先発した阪神のルーキー小野は自己ワーストタイ6四球と制球に苦しみながらも5回無失点。プロ初勝利を挙げた8月29日ヤクルト戦以来となる2勝目をマークした。

 「内容的には良くなかったけど、しっかり反省して。2勝目できたことは良かった」

 2回まで1安打と上々の立ち上がりを見せたが、以降はピンチの連続だった。3回は2安打と四球で1死満塁も、藤井を内角への150キロ直球で見逃し三振。バレンティンも二飛に退けた。5回も3四球で2死満塁を背負ったが坂口を3球三振。要所で粘った苦投に金本監督は「5回で101球は多い。0点に抑えたけど、やっぱりコントロールがね。課題は山積みだと思う。でも結果的に踏ん張ったから、そこはほめてあげて」と一定の評価をすると同時に注文も忘れなかった。

 苦い勝利の味でも、格別に違いない。神宮球場は富士大時代に4度、登板しながら未勝利。「勝てない…。良い思い出がない場所」と振り返る自身にとっての鬼門だった。4年時に出場した昨年11月の明治神宮大会1回戦の上武大戦も7回1失点の力投むなしく敗れ「まだまだ実力不足だと言われている気がした。プロで勝ちたい気持ちが強くなった」と、失意とともに決意も新たにした場所。プロでも2戦未勝利、防御率9・39と打ち込まれていた中、3試合目で壁を突き破った。

 秋山だけが確定的で岩貞らと争うCSでの先発枠奪取へ一発快投とはいかなかったものの、最近3試合は計18イニングで1失点と安定。香田投手コーチは「いろいろ考えられるからね」と第2先発としての起用にも含みを持たせた。

 「そういう場面で投げられるように、役割を自分で考えて投げていければ」。自らの力でプロ1年目の秋を、熱くして見せる。(遠藤 礼)

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