明大・柳 20K12回完投!西武・渡辺SD「すぐに投げられる1番手」

[ 2016年10月16日 05:30 ]

東京六大学野球第6週第1日 ( 2016年10月15日    神宮 )

<明大・早大>延長12回を完投勝ちした明大の先発・柳
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 20日のドラフト会議を直前に控えて、大学生の1位候補選手らが各リーグで登場した。東京六大学では明大・柳裕也投手(4年)が、早大戦で延長12回を3安打1失点の完投勝ちで猛アピール。毎回の20三振を奪ってリーグ歴代11位の通算321奪三振とした。チームは、16日にも2季連続39度目の優勝が決まる。東京新大学の創価大・田中正義投手(4年)は最速154キロを記録して3失点完投。また、首都大学では桜美林大・佐々木千隼投手(4年)が好救援を見せた。

 ドラフト1位候補の看板に偽りなし、だ。延長12回2死二塁。柳は「最後は狙った」と早大の4番・木田から直球で20個目の三振を奪った。149球を投げ抜き1失点完投勝利。「体とボールをうまくコントロールできた。制球に困らなかった」と満足げに振り返った。

 面白いように相手のバットがクルクルと回った。6連続、4連続など毎回、先発全員から三振を奪った。140キロ台中盤の直球に緩いカーブ。縦、横と自在に変化させるカットボールもさえた。延長12回に両足がつるアクシデントも、善波達也監督に「大丈夫です」と続投を志願。「自分から逃げたくなかった」と気持ちを奮い立たせた。

 それもライバルの存在があればこそだ。同じドラフト1位候補の田中、佐々木千に「(大学日本代表で)同じチームでプレーもした。向こうがいい投球をすると刺激になる」。2人より上回っている点を聞かれると「変化球と…。投げる以外のけん制とかフィールディング。あとは全部負けてます」と笑ったが、10球団以上が視察する中で西武・渡辺久信シニアディレクターは「ローテーションに入って、すぐに投げられる1番手は彼じゃないかな」と評価した。

 チームは20年ぶりの開幕7連勝。その時のエースだった川上憲伸(前中日)の記録を抜き、通算321奪三振は歴代11位となった。16日にも2季連続の優勝が決まる。「チームのために投げている、という部分を評価してもらえれば」という柳が、春秋連覇を手土産にドラフトの瞬間を待つ。 (鈴木 勝巳)

 ▼早大・高橋広監督(先発全員の20三振を喫して)打者には低めは振るなと指示したが、柳君の低め(のカットボール)はストライクに見えてしまうのだろう。

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