【指名待つ君の名は。1】東京ガス中山 名門“最後のプロ”へPL魂で

[ 2016年10月16日 09:00 ]

三拍子そろった大型遊撃手の東京ガス・中山
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 いよいよ20日に迫ったプロ野球ドラフト会議。プロ志望届を提出した高校生105人、大学生111人、そして社会人、独立リーグの選手たちが運命の日を迎える。創価大・田中正義投手(22)、履正社・寺島成輝投手(18)ら好投手が名を連ねる今ドラフトの指名候補5選手を連載で紹介する。第1回は今夏限りで休部したPL学園出身の東京ガス・中山悠輝内野手(21)。

 「最後の男」になるかもしれない。中山は今夏限りで休部となった名門・PL学園(大阪)OBだ。現在も多くの卒業生がアマ球界でプレーする中、プロに一番近い場所にいるのが中山だ。

 三拍子そろった右打ちの大型遊撃手。PL学園では1年春からベンチ入りも、3年時は部の不祥事で公式戦に出場できず甲子園出場もかなわなかった。それでも「今の自分があるのはPLの3年間が土台になっている。厳しいことはたくさんあったが得たものも大きかった」と振り返る。社会人2年目の昨年は侍ジャパン社会人日本代表入り。チームは今夏、都市対抗で35年ぶりの4強入りも果たした。3年連続出場の中山は4試合で計13打数2安打。「歴史に名を刻む一員になれたのは良かったが、個人的には残念。あと2つ勝てなかったのは何が足りなかったのかという思いもある」という悔しさをバネに、さらなる成長を誓う。

 大会後は本職の遊撃だけではなく三塁の練習も始めている。「プロになりたいという夢を持ちながら今までやってきた。必要としてくれる球団があれば、このスタイルを変えずに頑張りたい」。PL魂と厳しい社会人野球で磨いた打撃で、憧れの世界に飛び込む。 (松井 いつき)

 ◆中山 悠輝(なかやま・ゆうき)1995年(平7)5月19日、山口県生まれの21歳。小2から野球を始め、平田中では岩国フェニックスボーイズに所属。PL学園1年春からベンチ入りも甲子園出場なし。東京ガスでは3年連続都市対抗出場。昨年は侍ジャパン社会人代表入りしてアジア選手権出場。50メートル6秒2、遠投100メートル。1メートル85、81キロ。右投げ右打ち。

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2016年10月16日のニュース