【キヨシスタイル】「楽しみたい」ってフレーズが大嫌いだったけど…

[ 2016年9月13日 10:56 ]

広島の鈴木

 ゆとり世代、悪くないじゃない。今の若いアスリートがよく口にする「楽しみたい」ってフレーズ。大嫌いだった。どこか真剣じゃないみたいで、許せないところがあったんだ。

 でも、そうじゃないのかなと思うようになってきた。気づかせてくれたのはリオ五輪。どんな状況でもしっかり自分の力を発揮する。「ゆとり世代」のちゃんとした定義はないけど、一般的に1987年4月2日以降に生まれた今の20代の人を言うらしい。彼らが逆転に次ぐ逆転のメダルラッシュで感動をいっぱい与えてくれたんだ。

 野球界にもその流れは来ている。10日の巨人戦(東京ドーム)、今季42度目の逆転勝ちで25年ぶりの優勝を決めた広島にもいる、いる。まず優勝決定試合で2発放った鈴木誠也。まだ入団4年目の22歳という若さでスランプらしいスランプが一度もなかった。目下、打率・333、26本塁打、88打点。打率は坂本勇人(巨人)の・347に次ぐ2位につけている。坂本もまだ27歳だ。

 不動の1、2、3番、田中広輔、菊池涼介、丸佳浩の「タナキクマル」もいいね。田中と丸は27歳。菊池は早生まれでまだ26歳だけど、みんな同級生だ。次元の違う動きをする菊池を筆頭にしっかり守れて、3人合計60盗塁と機動力も使える。二遊間とセンター。センターラインがこれだけしっかりしてたらベンチはうれしいよ。

 他の球団を見ても、史上初の2年連続トリプルスリーを確実にした山田哲人(ヤクルト)、初の本塁打王を目指す筒香嘉智(DeNA)が24歳。大逆転優勝に突き進んでいる二刀流の大谷翔平(日本ハム)は22歳。みんなゆとり世代だ。

 彼らの集中力や闘争心はどこから生まれるんだろう。ハングリー精神なんて関係ないんだろうな。自分が目指すところへ迷いなく突き進む。その過程でいろんなプレッシャーが生まれても、それを楽しみと受け止め、立ち向かっていく。その集中力が凄いから強い。そんな時代になったのかもしれないね。私もこれからは使うことにする。

 カープの皆さん、優勝おめでとうございます。クライマックス・シリーズ、日本シリーズも大いに楽しんでください。 (スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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