【鹿児島】樟南3年ぶりV!再試合、387分の死闘制した

[ 2016年7月27日 05:30 ]

<樟南・鹿児島実業>先発した樟南・浜屋

第98回全国高校野球選手権鹿児島大会決勝 樟南3―2鹿児島実

(7月21日 県立鴨池)
 第98回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の鹿児島大会決勝再試合が行われ、樟南が3―2で鹿児島実に競り勝ち、3年ぶり19度目の夏の甲子園出場を決めた。樟南は2枚看板の浜屋将太投手(3年)から畠中優大投手(3年)への継投が決まり、延長15回1―1で引き分けた24日の決勝と合わせ計387分の死闘に終止符を打った。

 1点リードで迎えた9回2死一塁。マウンド上の畠中は笑っていた。2ボール2ストライクからの5球目。白い歯をのぞかせながら捕手のスライダーのサインにうなずくと、最後の打者を遊ゴロに仕留めた。そして、両腕を天に突き上げて喜びを爆発。駆け寄ってきたナインの歓喜の輪に瞬く間にのみ込まれた。

 「もう楽しもうと…。野球人生で最高の投球ができた。100点満点。(マウンド上で)笑ってたんで、(相手打者に)怖いと思われてたんじゃないですか」。そう話すと、またも笑った。

 ともに勝てば、県最多の19度目の夏の甲子園出場となる伝統校同士のぶつかり合い。24日の決勝は4時間、延長15回に及ぶ死闘の末に1―1。鹿児島大会決勝では史上初の引き分け再試合にもつれ込んだ。

 樟南の先発は24日に救援した浜屋。しかし、疲労から本調子ではなく、3―2の5回に無死満塁の大ピンチを招き、2番手・畠中にバトンを託した。「頼むぞ」、「分かった」。短い言葉で十分だった。畠中は「先発の浜屋がきつい中、投げてくれた。自分がやるしかない」と一ゴロと連続三振で窮地を切り抜けた。その後も危なげない投球で、5回をわずか1安打の7奪三振。3回無死満塁から併殺の間に勝ち越した1点を守り切った。
 決勝、決勝再試合で浜屋は計218球、畠中は144球。両チーム合わせて、この2試合24イニングで709球が投じられた。山之口和也監督は「いい投手2人を中心に守り勝つ野球。樟南らしさが出た」と評した。

 一方で野手も発奮した。初回1死二、三塁で、4番・吉内匠(3年)が左越えに先制の2点適時二塁打。「樟南は好左腕に“おんぶに抱っこ”と言われてきた。違うところを見せたかった」と胸を張った。

 現3年が1年時の14年夏は4回戦敗退で、昨夏は9年ぶりの初戦敗退。主将兼捕手の前川大成(3年)は「入学して負け続けて“もう樟南は終わった”とも言われた。きょう勝つためにやってきて、その成果が出て良かった」と安どの息を吐いた。

 26日未明には桜島で爆発的噴火を観測。噴煙の高さが5000メートルに達したのは、樟南が前回優勝した13年8月以来だった。再試合前には両チームの部員が県立鴨池球場がスタンドの灰を掃除する光景も見られた。「甲子園に出るからには優勝を目指さないと面白くない」と前川主将。甲子園でも勝って喜びを“爆発”させる。(井上 満夫)

 ▼樟南・浜屋将太(エース左腕として3年ぶりの優勝に貢献) うれしい。みんなの気持ちに応えようと思って投げた。途中降板した悔しさとうれしさで最後は涙が出ました。畠中は仲間であり、いいライバル。甲子園でも気持ち込めて自分の投球をしていきたい。

 ▼ソフトバンク・鶴岡(樟南OB) 気にはしていたので(甲子園出場が決まって)良かったですね。再試合の上ですから、粘り強いですね。そこは見習わないといけませんね。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2016年7月27日のニュース