阪神首位や!新井、ポレダ撃ち!4戦4敗天敵から初回V二塁打

[ 2015年7月23日 05:30 ]

<神・巨>初回、新井が走者一掃の3点適時二塁打を放つ

セ・リーグ 阪神4-2巨人

(7月22日 甲子園)
 あれほど苦しめられたポレダを、新井がたったの一振りで沈めた。過去4戦4敗という天敵中の天敵。顔を見るのも嫌だった左腕に対し、初回2死満塁から初球をフルスイングだ。

 「満塁だし、積極的にいこうと思ってました。(ポレダに4連敗していることは)それは気にせず打席に集中するだけ。自分のスイングはできたけど、捕られるかと思って必死に走りました」

 真ん中低めの真っすぐを一閃すると、中堅・立岡は前進しかけ慌ててバックした。懸命にグラブを伸ばしたわずか先を、白球が越えていった。最後の一伸びは、良太のパワーがあってこそ。よーいドンでの3得点は能見だけでなく、チーム全員に勇気を与えた。

 何を隠そう、チーム随一の満塁男だ。この打席を含め、今季の満塁時は6打数5安打の9打点。本人は「それはたまたまです」と謙そんするが、ここまで来れば本物の勝負強さと言える。

 守備でも魅せた。3―0で迎えた3回2死一、二塁。2番・井端の痛烈な打球は三遊間を破るかに見えたが、横っ飛びで好捕した。素早く起き上がり一塁へ送球。抜ければ好機で中軸へ回っていただけに、正真正銘のビッグプレーとなった。

 5月24日のDeNA戦(横浜)の守備の際に、左膝の外側を強打。宿舎の自室へ戻って患部を眺めると、膝は倍以上に腫れ上がっていた。様子を見に来た鉄人・鳥谷でさえも、思わず閉口したほどの重症。不幸中の幸いで骨、靱帯に異常はなかったが、翌25日に登録抹消となった。

 ケガでの2軍落ちは痛恨だったが、そこで気持ちを切らす良太ではない。太もも裏から膝にかけて50センチ以上の内出血がある中、懸命にリハビリを続け、狂った打撃の感覚を取り戻すことに躍起となった。どんな環境におかれようと、日々ベストを尽くす。その小さな積み重ねが、この夜の快音を生んだ。

 「5度目の正直だね」

 和田監督も思わず唸った大きな1勝。首位タイ浮上の事実よりも、ポレダ攻略が何よりも大きかった。(森田 尚忠)

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