巨人キラー・能見 通算20勝目も「長く投げてればね」

[ 2015年7月23日 07:59 ]

<神・巨>巨人打線相手に力投する能見

セ・リーグ 阪神4-2巨人

(7月22日 甲子園)
 阪神が巨人に連勝して勝率を5割に戻し、ヤクルトと並んで7月6日以来の首位に浮上。先発の能見篤史投手(36)が雨の中で6回6安打1失点と好投。3四球と制球に苦しみながら、信条に掲げる粘りの投球で、藤浪に並ぶチームトップタイの7勝、チーム8人目の巨人戦通算20勝を挙げた。チームが今季4戦4敗を喫していた巨人・ポレダにも投げ勝った。

 崩れそうで、崩れなかった。毎回のように走者を背負う苦しい投球を強いられても、能見はマウンドで耐え続けた。

 「四球も多かったし、(状態は)良くなかったね。変化球がストライクを取りたいところで取れなかったから」

 2回までわずか16球で打者6人を片付ける最高の滑り出しを見せながら、中盤以降は四苦八苦だった。立ち上がりは低めに決まっていた変化球の制球に苦しみ、4回までに2度もストレートの四球を献上。5回は2死一、二塁から井端に中前適時打を浴びて、2点差に迫られた。打線がなかなか追加点を奪えないなか、6回も2死一、二塁のピンチを背負った。

 一打出れば、流れが巨人に傾きかねない状況で小林を遊ゴロに仕留め、6回1失点と先発の役割を果たして降板。昨年は同じような場面で失点を重ねたため、「粘り」を今季のテーマに掲げる。文字通りの粘投を見せ「よく守ってくれたし、リリーフも頑張ってくれた。最低限の仕事はできたと思う」とうなずいた。

 手にしたのは、球団史上8人目となる巨人戦通算20勝目。「長く投げてればね」と照れ笑いを浮かべた36歳は“Gキラー”の肩書を背負ってここ数年、宿敵としのぎを削ってきた。強力打線を沈黙させた時もあれば、返り討ちにあったこともある…。ここ最近は「もう巨人キラーとかはいいよ。投げなくていいよ」と首を振る左腕も、本音は「やるかやられるか」と伝統の一戦を前に、殺気を漂わせる。

 「(巨人打線が)何か目先を変えてくれれば」と新シーズンを迎える度に“スパイス”を加えてきた。昨年はフォークの握りを替え、落差を大きくして大いに惑わせた。

 今季も、「抜くまっすぐ」と話す130キロ台の直球を配球に追加。「甘くても前後のタイミングを外せばいい。自分は前後のタイミングで勝負するタイプ。(新球は)軌道もまっすぐだし、まっすぐのタイミングで打ちにいってるから」と、この日も村田、長野ら右打者に“新球”を投じて、力投をアシストした。

 休日だった16日には12日に5歳になった長男・凌成君の誕生パーティーを開催。「遊びには行けなかったけど、みんなでケーキ食べてお祝いはできた」と後半戦へ向けて刺激ももらっていた。

 自身の快投で、チームを首位に押し上げた。Gキラーの血が騒いだ夜だった。(遠藤 礼)

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