京大VS阪神2軍 148キロ腕田中プロ入りへ8月“模試”

[ 2014年5月31日 05:30 ]

京大の田中

 阪神が今夏、関西学生野球リーグの京大とのプロアマ交流戦を予定していることが30日、分かった。開催時期は8月をメドに調整中。京大には、阪神がドラフト候補にリストアップしている最速148キロ右腕・田中英祐投手(4年)が在籍している。当日は中村勝広ゼネラルマネジャー(GM=64)ら球団編成陣が視察予定で、超秀才右腕の力量を見極める算段だ。

 本物なのか、話題先行なのか―。阪神が関西学生野球連盟の秋季リーグ戦開幕前の8月にも、京大とのプロアマ交流戦を開催予定であることが判明。最速148キロ右腕・田中との対戦が実現すれば、その力量を身をもってはかる絶好の機会となる。球団関係者も「京大の田中投手については、夏に試合をする予定と聞いています」と話した。

 阪神と京大は、本来なら今春リーグ戦前の3月に交流戦を行う予定だったが、双方のスケジュールが合わずに流れた。それが今夏、実現する運びとなった。大学生相手に見せる田中の投球は、すでにリーグ戦で担当スカウトがチェック済み。見たいのは、プロの打者相手に見せる「真価」だ。

 文武両道の逸材だ。今春リーグ戦では、京大投手としては出色のシーズン3勝をマーク。特に5日の同大戦(甲子園)では雨が降りしきるコンディション不良にもかかわらず、自身2度目の完封勝利を飾った。阪神はその試合を佐野アマ統括スカウトら5人態勢で視察しており、担当の池之上スカウト課長は「技術、素材はプロのレベルにあると思う」と高評価。東大と並んで国内最高峰の大学である京大生ということで、その実力を疑問視する向きもあるが、同スカウト課長は「面白い素材が、たまたま京大生だったということ」と意に介さない。

 阪神は2軍中心のメンバーで対戦すると見られる。とはいえ、現段階で「プロ」を卒業後の進路の一つとする右腕にとって、阪神との対戦が格好の試金石となることは、間違いない。過去にあまたのプロ選手を輩出している関西の最高峰リーグで通算7勝を記録している右腕が、どれほどの投球を見せるのか。編成担当ならずとも、楽しみな一戦となる。

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2014年5月31日のニュース