巨人ドラ1・小林「直球しかない」 読み勝ちプロ1号

[ 2014年5月8日 05:30 ]

<巨・D>ホームランボールを手に笑顔の巨人・小林

セ・リーグ 巨人10―2DeNA

(東京D)
 5発快勝。巨人は7日、今季最多の1試合5本塁打でDeNAに10―2で大勝した。原辰徳監督(55)が前日から大幅にオーダーを組み替えた中で、スタメンに抜てきされたホセ・ロペス内野手(30)、ドラフト1位・小林誠司捕手(24)らがアーチ競演。チームは2位に再浮上し、首位・広島にも1ゲーム差に肉薄。8日にも4月11日以来の首位に返り咲く。

 送り出した選手が次々と結果を残した。今季最多となる5本塁打が飛び出しての大勝。原監督は満足そうに汗を拭った。

 「チームの流れの中で役割は皆、持っている。その役割が来たというところ。小林にしても粘ったからあのホームランが生まれた」

 9連戦の5戦目。原監督は休養を取らせるため阿部と片岡を先発から外し、そして井端とルーキー小林を起用した。小林は7回無死一塁から左中間へプロ1号となる2ラン。11球目の145キロの速球を運んだ。フルカウントから5球連続の速球だったが、小林は「途中からストレートしかないと思っていた。真っすぐ一本でした」と言った。8―2の場面。それでも捕手としての読み、そして集中力を最後まで保ち続けた結果だった。

 指揮官は主力を休ませる理由を「総合的に判断して」としか言わない。だが、選手はその言葉の意味を真剣に考える。4月18日の中日戦(東京ドーム)以来の先発出場だった小林は「いつでも来い、と準備している。練習から全力でやらないと、試合だけで全力を出そうとしてもできない」と語る。常に少ないチャンスを狙う。それは2回に決勝の左前打を放った井端も一緒だ。

 控えの活躍は主力の危機感、競争原理を生む。3回に右越え10号ソロを放ったロペスは不振で前日欠場。この日は早出特打を志願し、インパクトの瞬間に伸び上がる打撃フォームを必死に修正した。そして5番から6番に打順を下げた村田は、指揮官から最短距離でバットを出すようアドバイスを受けた。コンパクトなスイングを強く意識した結果、今季初の1試合2発。いずれも今季初の逆方向である右方向へのアーチで、村田も「外寄りの球を引っ張った時と同じぐらい(右方向に)強く打つイメージで打てると状態は良くなっていく」と表情を引き締めた。

 原監督はこの日、午前中に心筋梗塞と大動脈解離を併発し神奈川県内の病院に入院中の父・貢氏(79=東海大系列野球部顧問)を見舞った。「楽観はできないが、きのうよりは少し良くなってきたかな。自分の希望も入っているかもしれないけど」と説明。依然として予断を許さない状況下で、練習中から選手の変化や動きを見逃さない。簡単な作業ではない。

 橙色のユニホームに身を包んだ橙魂(とうこん)シリーズはこれで今季3戦3勝となった。「このチームは可能性を持っている」と常々話す指揮官。こんな戦い方ができれば、チーム力はさらに上がっていく。

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