死球より四球恐れたチェン…亀井の一発だけに泣いた

[ 2009年9月23日 06:00 ]

<巨・中>6回1死一塁、亀井に2ランを浴び谷繁(右)と話すチェン

 【追球・中日0―2巨人】死球は恐れていなまった。でも、四球を恐れ、最も警戒していた一発を浴びてしまった。中日・チェンの唯一の失投は、反省点の多い一投となった。

 「2―3というカウントで、ちょっと(腕の振りが)緩んだかも」。捕手・谷繁が振り返るのは6回。1死一塁で亀井に135キロスライダーを右翼席へ運ばれた。泳ぎながら「うまくヘッドを効かされた」(谷繁)という一撃。打者の体勢を崩したのに本塁打されたのは、四球を恐れて球を置きに行ったからだ。
 伏線がある。2―1から外角低めの際どいコースへの直球が2球続けてボール。チェンは「切り替えて投げるしかないと思ったけど…」。初球のスライダーが高めに抜けたのも一因だった。
 これが今季10本目の被本塁打で、東京ドームでは5発目。CS第2ステージへ向けた一発対策として「死球は仕方ないと思ってシュートを多くした」と左打者の懐を積極的に攻めたが、肝心の場面で“四球でもいい”という意識で腕を振れなかった。チェンは「7回2失点は十分」と淡々と話したが、森バッテリーチーフコーチは「責めなきゃ伸びない」と反省を求めた。CSをにらんでの厳しい言葉だった。

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2009年9月23日のニュース