矢野燿大氏 「真っすぐ」と「右打者」課題を克服した阪神・桐敷 10勝くらいはできる力を持っている

[ 2023年5月27日 07:31 ]

セ・リーグ   阪神2―1巨人 ( 2023年5月26日    甲子園 )

<神・巨>2回、桐敷は中田翔を三ゴロに打ち取る(撮影・大森 寛明)
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 【矢野燿大 視点】桐敷は真っすぐに力があった。初回、左打者の1番・吉川、3番・秋広からいずれもフォークボールで空振り三振を奪ったが、150キロに迫る真っすぐで追い込み、さらに1球で三振に仕留めたフォークボールも見事だった。ルーキーだった昨年、いい投手が入ってきたと思ったし、我々も球団からも期待は大きかった。ただ、いいフォークボールを持っていたものの、1軍で勝てるには少し真っすぐの力が足りなかった。この日で自信がついたと思うし、次もチャンスはあるだろう。6回には無死一塁から前の打席で左越えにタイムリーを打たれている坂本を空振り三振。ここでは最後はもう一つの球種のスライダーだったように、右打者にも投球の幅を広げられていた。本来はこれくらいの力があるし、10勝くらいはできる力を持っている。一つ課題は、自分を助けるためにも、チームのためにもバント練習をしっかりとしなければいけない。

 復帰登板となった湯浅が8回の1イニングを無失点に抑えたが、まだ、すぐに9回に戻すほどの真っすぐは投げられていない。今は岩崎の状態がいいので、チーム状況をみても焦る必要はない。この日は、とりあえず0点に抑えられたことが大きかった。そしてブルペンに湯浅がいるということも大きいと思う。(スポニチ本紙評論家)

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