MLBのオープン戦で顕著な変化 ピッチクロック導入で26分短縮 盗塁企図数も増加

[ 2023年3月30日 09:09 ]

今季から導入されたピッチクロック(AP)
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 大リーグで今季から導入された「ピッチクロック」を含むシステムとルールの変更で、28日までに終了したオープン戦(スプリングキャンプ・ゲーム)では数値的に顕著な変化が見られた。

 スポーツ専門局のESPNが29日に報じているもので、平均試合時間は2時間35分。これは昨年のオープン戦から26分短くなった。「ピッチクロック」では、投手は走者なしの場合には15秒以内、走者がいる場合には20秒以内に投球を完了しなければならず、違反すればカウントで「1ボール」、打者は8秒以内に打席でスタンスを取る必要があり、こちらは違反すれば「1ストライク」を宣告される。

 公式戦の昨季の平均試合時間は3時間3分で、これに比べると28分の短縮。またピッチクロックが採用されていなかったWBCとの比較では35分短かった。

 違反回数はオープン戦の第1週が1試合平均2・03回。週単位の違反回数はこのあと1・49回→1・13回→1・03回→1・24回→1・48回(2日間のみ)となっている。

 各辺が3インチ(約7・6センチ)広がった大きなベースと、打者1人につき実質的に2回に制限されたプレートを外しての投手のけん制(3回目も可能だがアウトにしないとボーク)による影響も数字に出ており、オープン戦での盗塁企図数は昨年の1・6回(1試合平均)から2・3回に増加。成功率は71・3%から77・1%にアップした。

 二塁ベースをはさんでダート部分の両側に2人の内野手がいなくてはいけないシフト規制は、左打者の打率に変化をもたらしており、オープン戦では昨季の・314から327に上昇。ただし右打者は・311から・310とほとんど変わらなかった。また両軍の得点合計も10・2から10・6と大きな変化は出ていなかった。

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2023年3月30日のニュース