【阪神・森下インタビュー】ポジティブ思考で打点に「こだわりたい」 新人王は「獲れたら最高」

[ 2023年3月30日 07:00 ]

打撃練習をする森下(撮影・平嶋 理子)
Photo By スポニチ

 阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22=中大)がスポーツ5紙共同のインタビューに応じ、目前に迫る1年目の開幕へ決意をにじませた。オープン戦は17試合で打率.314、3本塁打、8打点の好成績を残し、改めて「新人王」を目標に掲げた。

――開幕が近づく心境は。

 「ワクワクしているというか、楽しみが一番ですね」

 ――入団からここまで過ごしてみて。

 「ケガ(1月の自主トレで右太腿肉離れ)もあったけど、最終的には、この立場でこうやって1軍に残れて、試合にも出させてもらっている。良かったかな、と思う」

 ――復帰後は計画通りだった。

 「いい意味で自分に向き合えた。ハム(ストリングス)をやったから、体のどこが硬くなっているか…というのは凄く明確に分かっている。足の柔軟性だったり、ハムの柔軟性が凄く大切だなと感じた」

 ――オープン戦では好成績を残した。

 「同じ人間がやっているスポーツ。(プロとも)そこまで差はないだろうというのは、ポジティブに捉えていた。怖さというか、打てなかったらどうしようというのはなく、ポジティブにやっていたので、そこがいい方向に向いたのかなと思う」

 ――もともとポジティブな性格か。

 「大学の4年生くらいに、そういう思考になった。それまでは自分の世界に入るようなプレースタイル、性格面があった。そこから今に至る感じ」

 ――すぐにチームにも溶け込んだように見える。

 「先輩方も気さくに話しかけてくれた。(筒井)壮さんとマンツーマンで(新人が)守備練習をやるようなことも、他のチームではないのかなと思う。環境がありがたいし、自分に合ってるのかな、と」

 ――オープン戦で3本塁打。一定の満足感がある?

 「もうちょっと打てたというか、内容のいいアウトのなり方にも、こだわれたのかな、と。2ストライクに追い込まれて簡単に三振してアウトになるよりは、捉えてセカンドライナーとか。そういう形の方が納得するアウトになると思う。そういうところを、もっと詰められたら、もっといい結果が残ったかな、と」

 ――“ラリアット”のような本塁打パフォーマンスは開幕後も続ける?

 「恥ずかしくて、あんまりしたくない…。けど、チームを盛り上げるためにも、何か一個あったらいいかなとも思うし、いろんな方からも“考えとけ”と言われるので、あれでいこうかなと」

 ――本当は何のポーズ?

 「ゲームの技です。スマブラ(大乱闘スマッシュブラザーズ)です。その一個をやってます。ガオガエン(ポケットモンスターのキャラクター)のキャラをずっと使ってて、何かないか~と思って、(島田)海吏さんと話をしている時にスマブラのガオガエンのやつとかいいんじゃね?という話になって。確かに…と思って、ホームランが出てやってみたって感じ。やる気はなかったんですけど、すぐにポーズが出てしまった。あれはラリアットです」

 ――ファンの人も一緒にやってほしい?

 「自分が勝手にやってチームが盛り上がれば。クスッ(と笑い)となれば…くらいでやってるんで。会場は巻き込みたくないです…」

 ――先輩の反応は?

 「いや、ダサっていう(感じ)。なので自分もああダサいんだなみたいなになって…。(今はとにかく)恥ずかしいって感じです」

 ――佐藤輝とは年齢も近い。オープン戦中も、いろいろ話をしてきた。

 「“とりあえずオープン戦だからケガだけないように。成績も気にせずにやる”と言ってもらった」

 ――大山や佐藤輝の打撃を見て感じたことは。

 「学ぶべきものはたくさんある。大山さんは道具でもバットをたくさん試されていて、グリップテープを巻いたり、巻かなかったり。そういうこだわりもプロ野球選手の一つであるので、どんどんこだわっていった方がいいかなと感じた。野球にもっと詳しくなるというか“野球オタク”になるぐらい野球の知識をつけていきたい。打撃だけじゃなくて、大山選手という人を見ながら、そう感じた」

 ――4番・大山、5番・佐藤輝、6番・森下の並びが決定的。

 「ランナーがいる場面で回ってくることが多いと思う。打点にはこだわっていきたい。6番で下位打線にもつなげることもでき、上位打線のランナーを還すこともできる。どっちの立場でもあるので場面、場面を想定しながら、意識して練習していかないといけない。チームで一番打点を挙げられたら、一番いいかなと思う」

 ――改めてチームとして、個人としての目標を。

 「勝利に貢献できるようなプレー、自分らしいプレーを自分の中で一つの目標に掲げて、最終的には日本一、リーグ優勝を目指して頑張りたい。個人では新人王を目指すって言ってきたけど、今はチームのために徹したいと思っている。新人王が獲れたら最高の結果かなと思う」

 ◇森下 翔太(もりした・しょうた)2000年(平12)8月14日生まれ、神奈川県出身の22歳。東海大相模では1年夏から中堅手としてベンチ入りし、3年春に選抜出場。高校通算57本塁打。中大では1年春、4年春にベストナイン。1メートル82、90キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月30日のニュース