阪神・湯浅 開幕守護神!岡田監督明言 侍帰り2軍戦わずか9球でもOK「投げたい球種も全部投げられた」

[ 2023年3月30日 05:30 ]

ウエスタン・リーグ   阪神0―1オリックス ( 2023年3月29日    杉本商事BS )

<ウエスタン オ・神>6回から登板し三者凡退の好投を見せる湯浅(撮影・後藤 正志)
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 練習に合流した25日に「開幕まで1週間もある」と「も」を強調した阪神・湯浅の言葉に狂いはなかった。WBC後初登板で3人斬り。オリックスの渡辺を三ゴロ、山中を右飛、内藤を左飛に打ち取った。わずか9球で、準備完了を証明した。

 「投げたい球種も全部投げられた。9球の中でも収穫があった」

 結果よりも大事なのは内容だ。WBC使用球からNPB球に戻り、感覚を取り戻せているかが大きなテーマ。最速149キロ。スライダーは縦と横を1球ずつ投げた。フォークで空振りを奪った。心配された抜け球はなかった。

 「問題なく、違和感なく(NPB球を)投げられたんで、そこは良かったと思う」

 京セラドームでの練習をコーチ陣に預け、車で杉本商事BSへ駆けつけて投球を見守った岡田監督も納得。起用方法を初めて明言した。

 「1軍の戦力になる(状態)んやったら、クローザーにいかすよ。そういうことやん。いない時は誰が投げるか分からんっていうだけで、湯浅がいけるなら、そら湯浅やん」

 当初から守護神構想を温めつつ、ボールへの順応に時間がかかるとみて、任せるポストをはっきりと口にしてこなかった。万全の姿を目の当たりにして「ひと安心じゃない。予定通りや」とゴーサイン。不確定だった抑えの役割が開幕2日前についに固まった。

 湯浅は時差ぼけも解消しつつあり、31日の開幕へ「もっといい状態でいけるようにしたい」とさらなる上昇曲線を描いた。名前がアナウンスされた際、場内に響いた拍手。本番では勝利を締めるマウンドで割れんばかりの歓声が待っている。(倉世古 洋平)

 《湯浅の侍合流からの歩み》

 ▽2月17日 侍ジャパンの強化合宿(宮崎)がスタート。

 ▽同26日 ソフトバンクと壮行試合(サンマリン宮崎)7回の1イニングを3者凡退。

 ▽3月6日 阪神と強化試合(京セラドーム)8回に登板。島田=投ゴロ、熊谷=空振り三振、森下=右飛の無安打。

 ▽同9日 WBC初戦の1次ラウンド・中国戦(東京ドーム)8回の1イニングを3者連続奪三振。

 ▽同12日 1次ラウンド・豪州戦(東京ドーム)8回、1安打1四球で走者2人を許すも無失点。

 ▽同20日 準決勝・メキシコ戦(マイアミ)8回1死一、三塁、この回勝ち越しを許した山本(オ)を救援。盗塁で二、三塁から4番・テレスを空振り三振。パレデスの適時打で1点を失うも、二塁走者の本塁憤死でチェンジ。

 ▽同21日 決勝・米国戦(マイアミ)は登板機会なし。優勝で歓喜の輪に加わる。

 ▽同26日 オリックスとのオープン戦(京セラドーム)試合前の1軍練習に合流。

(日付は現地時間)

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2023年3月30日のニュース