【新球場初戦の歴史(9)2004年・札幌ドーム】因縁の西武戦でエース松坂に土「なまら最高」

[ 2023年3月30日 17:02 ]

札幌ドームの外で雪の降る中、当日券を求めるファンの長い列
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 3月30日、日本ハムの新本拠地エスコンフィールドHOKKAIDO「日本ハム―楽天」で2023年のプロ野球が開幕する。選手もファンも胸を躍らせる新本拠地の戦い。1970年代以降、阪神、ヤクルトを除く球団が真新しいフィールドで新時代のスタートを切った。超満員の熱気の中で迎えた、過去の“新本拠地初戦”その結末は…。

 ~因縁の西武戦 松坂沈める会心の初勝利~

 <2004年 札幌ドーム>21世紀初の本拠地移転を行ったのは日本ハム。2004年保護地域を東京から北海道。本拠地を東京ドームから札幌ドームに変更した。札幌ドームはサッカー、野球兼用の屋根付き多目的スタジアムとして2001年6月2日に開業した。同年7月21日に岡田武史監督率いるJ1コンサドーレ札幌が初の公式戦を開催。3万9319人の観衆を集め、同24日にはプロ野球オールスターゲームが行われている。

 日本ハム移転が表面化したのは日韓W杯前の02年3月。日本ハム側と札幌市が大筋で合意していることが明らかになった。だがこの動きに西武が反発。球団の筆頭株主であるコクドが札幌ドームに出資している関係から同ドームの準フランチャイズ化を計画。02年の開幕戦も札幌ドームで行うことが決まっていた。紆余曲折がありながらも6月の日韓W杯後の7月9日オーナー会議で日本ハムの“札幌移転”が正式に決まった。

 それから634日後の04年4月2日「北海道日本ハムファイターズ」は新本拠地公式戦初戦を迎えた。外は雪景色。札幌ドームの中は3万5000の大観衆の熱気に包まれた。相手は因縁の西武。先発は大エース松坂大輔だった。日本ハム打線は2番に新加入の新庄剛志、3番・小笠原道大。初回同ドーム初安打となる坪井智哉の右翼線二塁打をきっかけに4番フェルナンド・セギノールの中犠飛で先制。松坂に8安打を浴びせ5点を奪った。投げては金村暁が7回途中1失点の好投。お立ち台では「なまら最高」と北海道弁で絶叫。新本拠地は喜びに包まれた。ちなみにダルビッシュ有、大谷翔平のWBC世界一コンビはともにプロ初勝利を札幌ドームで記録している。

※球場名、球団名、選手登録名などは当時

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