【新球場初戦の歴史(8)1997年・大阪ドーム】雨で流れて“開幕試合”猛牛打線が爆発し逆転勝利

[ 2023年3月30日 16:47 ]

97年、大阪ドーム
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 3月30日、日本ハムの新本拠地エスコンフィールドHOKKAIDO「日本ハム―楽天」で2023年のプロ野球が開幕する。選手もファンも胸を躍らせる新本拠地の戦い。1970年代以降、阪神、ヤクルトを除く球団が真新しいフィールドで新時代のスタートを切った。超満員の熱気の中で迎えた、過去の“新本拠地初戦”その結末は…。

~雨で流れて幸運な開幕 天井ファウルも出た~

 <1997年 大阪ドーム>近鉄は1950年の2リーグ分立後、80年代前半まで近鉄電車沿線の藤井寺球場、南海の本拠地でもあった大阪球場、日本生命球場などを時にはダブルフランチャイズの登録を行いながら本拠地として戦ってきた。84年からは藤井寺を本拠地として89年日本シリーズも開催。同球場が96年まで猛牛軍団のホームとなった。

 97年2月大阪市西区の大阪ガス跡地に関西地区初のドーム球場が完成。本拠地を移転した。97年の開幕カードはオリックス―近鉄。GS神戸での2連戦だったが、雨にたたられ中止。4月8日の新生・大阪ドームでのロッテ戦が“開幕試合”となった。監督は2年目の佐々木恭介。前年96年はチームを最下位から4位に引き上げていた。新本拠地の初先発に指名したのは高村祐。ローテーションの柱に期待する右腕だった。その高村が初回2点を失う。猛牛打線は4回に反撃。1点を返しなおも満塁の好機に中根仁が左前へ2点適時打。逆転した。5回には鈴木貴久が左中間へ大阪ドーム公式戦1号を叩き込み快勝した。

 近鉄はこの年、68勝63敗で3位。観客動員は前年の91万5000人から186万6000人に倍増したが、翌98年は前年比約61万人減。新球場効果は長く続かなかった。

※球場名、球団名、選手登録名などは当時

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