DeNA・バウアー 新球で村上斬る!サイ・ヤング賞右腕出場停止期間中に「スプリットチェンジ」習得

[ 2023年3月25日 05:30 ]

フォトセッションでポーズをとるバウアー(撮影・郡司 修) 
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 スプリットチェンジで村上斬りだ!DeNAに新加入した前ドジャースでサイ・ヤング賞右腕のトレバー・バウアー投手(32)が24日、横浜市内で入団記者会見。メジャー通算83勝の超大物は、新球種「スプリットチェンジ」でのヤクルト・村上宗隆内野手(23)攻略へ意欲を見せた。また、VIP会員の入会料220万円という、球団初の選手個人ファンクラブも設立。超VIP右腕の日本デビューに注目が集まる。

 フラッシュが一斉にたかれるなか、スーツ姿のバウアーがにこやかに登場した。第一声は英語で「初めましてトレバー・バウアーです。今日ここに来ることができうれしく思います」だった。

 最速159キロで多彩な変化球が武器で、科学的トレーニングに精通。21年にドメスティックバイオレンス(DV)の禁止規定違反で出場停止処分を受け、2年間実戦から遠ざかっているが、その期間も進化へ取り組んでいた。新球種の「スプリットチェンジ」を習得し「チェンジアップに改良を加えた」と手応えもある。その上で「日本のチームにはハイレベルな打者がそろっているので、レベルの高い戦いをしたい。村上との対戦は楽しみだ」と侍ジャパン主砲で、昨年リーグ優勝したヤクルトの若き4番を名指しした。背番号96は「直球の平均速度で96マイル(約154キロ)を出すため」と説明。さらに「200人以上の打者から三振を奪いたい」と200奪三振も目標に掲げた。

 メジャーでも屈指の右腕の入団に、球団もVIP待遇で応えた。球団初の個人ファンクラブとなる「トレバー・バウアー・オフィシャルファンクラブ」の設立を発表した。VIP会員の入会料はなんと220万円。本人とのディナー、キャッチボールや、特別観覧席「ベイラウンジ」での観戦当日に球団指定場所からリムジンでの出迎えがあるなど、超豪華特権が含まれた。

 今後は4月中の登板を目指して調整を行っていく予定。「4月中に投げ始めるよ。優勝に向かう自分に期待している。やっぱり一番大事にしているのは優勝、勝つことだ」。ヤクルトに阻まれたリーグ優勝へ、大きなピースが加わった。(大木 穂高)

 ▼DeNA・三浦監督(バウアーについて)新球種にチャレンジするなんて凄い向上心を持っている。4月中旬から投げることは聞いていたし、彼は登板間隔のバリエーションも多いので日本人投手とうまく兼ね合わせていく。

 ≪ブランドとのコラボも発表≫バウアーがメジャー時代に立ち上げたアパレルブランド「Bauer Outage(バウアー・アウテージ)」と球団とのコラボレーションも発表。球団が同ブランドの商標を活用した新商品を発売していく予定で、バウアーは「自分はファンとの交流が大好き。現在はユニホームやスポーツタオルの販売を考えている。ほかにも加わるかもしれない」と説明した。

 ≪美しき赤毛の代理人はUCLA同級生≫バウアーの会見を片隅から赤いロングヘアの美女が見届けていた。代理人を務めるレイチェル・ルーバ氏で、23日にともに来日。バウアーとはUCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)の同級生で体操選手だった。会見中は、国際担当を務める壁谷周介チーム統括副本部長らと談笑する場面もあった。

 ◇トレバー・バウアー 1991年1月17日生まれ、米カリフォルニア州出身の32歳。カリフォルニア大ロサンゼルス校から11年ドラフト1巡目(全体3番目)でダイヤモンドバックス入り。12年オフにインディアンスに移籍し、15年から5年連続2桁勝利。レッズ時代の20年にサイ・ヤング賞を受賞した。21年にドジャースに移籍も、今年1月に契約解除。メジャー通算83勝69敗1セーブ、防御率3.79。1メートル85、93キロ。右投げ右打ち。

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