履正社の東丞敏君 “恩返し”応援でチーム鼓舞 夏は憧れの先輩のように「甲子園で打ちたいです」

[ 2023年3月25日 07:00 ]

第95回選抜高校野球大会第6日・2回戦   履正社2-3高知 ( 2023年3月24日    甲子園 )

履正社・東丞敏(あずま しゅうびん)くん
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 【いっちーの球春胸キュン日記】履正社の東丞敏(しゅうびん)君(3年)は仲間に恩返しのエールを送りました。

 「ここで野球したいなぁ」。西宮市出身の東君は小学1年当時、甲子園球場の外野席が“定位置”でした。特に履正社が初優勝した19年夏は4番打者の井上広大選手(阪神)にくぎ付けだったといい、2年後には同じユニホームに袖を通しました。「いつも井上さんの動画を見ていて、タイミングの取り方はまねしています」。憧れの先輩と同じ右打者は、昨秋は5番打者としてチームに欠かせない存在となりました。

 しかし、昨年12月の打撃練習中に腰に痛みを覚え、診断は「腰椎分離症」。1カ月以上の安静を強いられ、仲間をサポートする日々が始まりました。「いかに周りが動いてくれていたか。ありがたみを感じました」。一時は戦列復帰し、選抜前には背番号17を渡されましたが、開幕までに完治せず、多田晃監督と相談した結果、最終的に今春は大事を取ってベンチ入りメンバーから外れました。

 「秋はいっぱい応援してもらったので選抜は僕が応援します」

 この日は三塁アルプス席で自慢の大声を枯らしました。「夏は甲子園で打ちたいです」。4年前の先輩に負けない活躍を楽しみに待っています。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。今春に早大大学院スポーツ科学研究科修士課程を修了。野球選手の障害予防が専門。

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2023年3月25日のニュース