オリ開幕投手は由伸か舜平大 アピール成功最速158キロで6回7K 1軍未登板20歳の大抜てきあるか

[ 2023年3月25日 05:02 ]

オープン戦   オリックス5-2阪神 ( 2023年3月24日    京セラD )

2回、森(左)と笑顔で言葉を交わしながらベンチに戻る山下(撮影・北條 貴史)
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 激闘の余韻残るエースか、1軍未登板の20歳の大抜てきか。オリックスの開幕投手は2人に絞られた。

 3週連続で開幕戦と同じ金曜日に登板した高卒3年目の山下は自己最速に並ぶ158キロの速球を軸に7三振を奪う堂々の投球でアピールに成功した。6回が自己最長なら、90球も自己最多。2失点で投げ抜き、「初回はバランスが悪かったが、2回以降はズルズルいかずに立て直せた」と手応えをにじませた。

 「本当にローテに入ることも言われていないので、アピールするだけだと思っている。投げさせてもらうと思って、結果をしっかり出せるように練習したい」。開幕投手でデビューを飾れば、球団では54年の梶本隆夫以来69年ぶり。新人と外国人を除けばプロ野球史上初の快挙になる。

 一方、WBCで侍ジャパンの世界一に貢献した山本は帰還初日から激闘と長旅の疲れも見せずキャッチボールなどに努めた。過去2年務めた開幕投手については「監督に聞いてください」と繰り返し、「体はしっかりできていると思う。球が戻ったり、多少変わることはあるので、しっかり練習して調整して、いい状態で開幕に合わせていけたら」と意欲を見せる。米国では日本時間21日午前の準決勝で登板を終え、翌日の決勝前の練習からNPB球に戻してキャッチボールを始めた。

 中嶋監督は山本の調整を見た上で最終判断を下すつもりだ。「すべて出そろってから考える。感触とかもあると思う。しっかり本人たちがOKとなった時には、いけるのかなと思うけどね」。リーグ3連覇への開幕戦を、どちらに託すのか。注目される。(中澤 智晴)

 ◇山下 舜平大(やました・しゅんぺいた)2002年(平14)7月16日生まれ、福岡県出身の20歳。福岡大大濠では1年秋からベンチ入りし、3年夏は福岡県代替大会の地区準優勝。20年ドラフト1位でオリックス入団。1軍登板はないが、22年CSと日本シリーズでベンチ入りしている。2軍通算26試合4勝11敗、防御率4・72。1メートル90、98キロ。右投げ右打ち。

 【データ】1軍で登板経験のない山下(オ)が開幕投手を務めれば、チームでは阪急時代の54年に新人の梶本隆夫が務めて以来69年ぶり。山下は今季がプロ3年目。プロ野球全体でも新人と新外国人投手を除いた「プロ初登板の開幕投手」は50年の2リーグ制以降で初めて。1リーグ時代の46年にグレートリング(現ソフトバンク)の入団3年目松川博爾が開幕投手でプロ初登板しているが、44年に野手で35試合に出場。「2年目以降のプロ初出場、初登板の開幕投手」は史上初めてになる。

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2023年3月25日のニュース