【センバツ】東邦・山田監督「力を発揮してくれた」勝因は先発・山北　父は“和製ランディ”

第95回選抜高校野球大会2回戦   東邦6－3高松商 （ 2023年3月25日    甲子園 ）

＜第95回選抜高校野球大会　第7日　高松商・東邦＞　勝利し、駆け出す石川（左から2人目）ら東邦ナイン　（撮影・須田　麻祐子）
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　東邦は高松商に勝利し春通算58勝。同じ愛知勢の中京大中京と並んで歴代1位タイとなった。

　0－1の4回1死三塁から真辺麗生（3年）の左翼線への適時二塁打で追いつくと、なおも1死三塁から中日・石川昂弥を兄に持つ4番・石川瑛貴（3年）も左翼線への適時二塁打で続き、勝ち越しに成功。5回も山北一颯（3年）の適時内野安打で加点すると、6回には岡本昇磨（3年）に右越えソロが飛び出し、リードを広げた。7回に失策が絡み2点を返されたが、8、9回にも1点ずつ加えた。

　投げては今大会初先発となった背番号10の山北が6回1失点と粘投。山北の父は中日、横浜などで通算208試合に登板し「和製ランディ」と呼ばれた山北茂利氏。父同様、長身から角度ある球を武器に高松商打線相手に試合をつくった。

　山田祐輔監督は試合後、「最初から最後まで選手が粘り強く初戦と同じように戦ってくれた。うちのゲームに持って行けた」と満足顔。先発した山北について「本当によく頑張ってくれた。大舞台でこれだけ長く投げるのは初めて。そういう中で力を発揮してくれたのが勝因」と好投に目を細め、先発抜擢の理由について「初戦を投げさせた時に良い表情で投げてましたし、マウンド度胸がついたように感じましたのでチャレンジしてみました」と説明した。

　打線も好投手・大室から12安打で6点を奪い「相手投手はかなり好投手と想定していましたので、序盤は積極的に振りにいって2巡目以降捉えたらと。良かったです」とし、4番・石川が二塁打3本、5番・岡本に一発が飛び出すなど中軸の活躍ぶりに「なかなか予選の時は機能しない時もあっったんですが、甲子園に来て頼もしい打撃をしてくれている」と安堵した。

　学校創立100周年を迎える年に春歴代最多に並ぶ58勝を挙げたことに指揮官は「そういった伝統あるチームということを皆、自覚してやっていこうと言ってますが、そこを気にせずチーム一丸となって一つ一つ勝利に向かっていきたい」と、さらなる白星の上積みを誓った。