阪神・大山 やっと出た~!オープン戦待望の1号に岡田監督も満足げ「今年一番ええ当たりやろ」

[ 2023年3月25日 05:15 ]

オープン戦   阪神2-5オリックス ( 2023年3月24日    京セラD )

4回1死一塁、逆転の2点本塁打を放ち、青柳(左)とグータッチをする大山(撮影・平嶋 理子)
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 阪神・大山悠輔内野手(28)が24日のオリックス戦で15試合60打席目にして待望のオープン戦1号を放った。4回に速球を捉え、一時逆転の本塁打を左中間席へ。打率1割台など数字が上がらず、業を煮やして「4番固定撤回」まで示唆していた岡田彰布監督(65)に会心の一撃を見せつけ、1週間後の同じ京セラドームでの“開幕弾”を予感させた。

 ちょうど1週間後、同じ京セラドームで迎える31日開幕戦への予行演習のような特大弾だった。1点劣勢の4回1死一塁。大山が左中間最深部へ豪快に弾丸アーチを突き刺した。オリックスの成長株、山下の149キロ直球を砕き、ようやくオープン戦での初本塁打。15試合、60打席目で生まれた快打に手応えをにじませた。
 
 「相手投手が力強いボールを投げ込んできていたので、そこに振り負けないようにしっかりスイングすることを心がけた」

 結果もさることながら内容があった。初球155キロの外角低めを見送った後、2、3球目は同じ外角低めのフォークをきっちり見切った。第1打席では初球155キロを遊ゴロ。初見の鋭く落ちる球に手を出さなかったことで心の余裕が生まれたのは想像に難くない。

 今春オープン戦は過去14試合で打率・149、0本塁打、1打点。一定の実績を誇る主砲にすれば、結果を求めるのではなく本番を見据えて対応の仕方など試してもいい時期だった。一方の岡田監督は復帰1年目。監督と選手として接するのは昨秋からで、初めて見る“春の過ごし方”に捉え方の違いがあったかもしれない。

 2月のキャンプで早々に4番指名し、沖縄での練習試合を含めて常に打線の中心で起用。なかなか数字と状態が上がってこない現状にしびれを切らしてか、22日巨人戦後には4番の「固定撤回」まで示唆していた。ひと安心には十分な一撃。「今年一番ええ当たりやろ」と満足げにうなずき、9回先頭で平野佳から選んだ四球も評価した。もちろん、期待値は高く「そら、まだまだやろ。そんなん、まだまだ」の言葉も続けた。

 大山も本番で求められる役割を十分に自覚。「しっかり反省して(オープン戦も)あと2試合しかないので、頑張ります」。勝利と結果を追い求める日々は間もなく始まる。「一打席一打席を大事にしていきたい」。周囲の心配をきれいに一掃し、堂々と「3・31」の舞台に上がる準備を整えた。(八木 勇磨)

 【データ】大山(神)は今春オープン戦では15試合60打席目での初本塁打。本塁打がなかった17年(9試合18打席)と昨春(15試合56打席)を除いて、これまでは18年の14試合57打席目が最も遅いオープン戦1号だった。なお昨春は最初の対外試合だった2月8日の日本ハムとの練習試合で3回の第2打席に左越え本塁打。今春はキャンプ最初の紅白戦から数えて実戦22試合86打席目での初本塁打だった。

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