「人と一緒のことをやっていてもそこまでやぞ」　超高校級に成長した報徳学園・堀が心に刻む父の言葉

第95回選抜高校野球大会第6日・2回戦   報徳学園7－2健大高崎 （ 2023年3月24日    甲子園 ）

＜高崎健康福祉大高崎・報徳学園＞4回、報徳・堀は右前適時打（撮影・井垣　忠夫）　
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　【記者フリートーク】報徳学園ナインは、昨夏の甲子園決勝・仙台育英（宮城）―下関国際（山口）戦を現地で観戦している。堀は、ポツリとつぶやいた。「この舞台で俺らもやりたいな」。そこで思い起こしたのは、昨夏の一打席。県大会5回戦・明石商戦、同点の延長10回1死満塁で堀に打席が回るも二飛に倒れて敗退した。「野球をしていて一番悔しかった」。試合後、父・一也さん（40）から「終わったものは仕方ない。切り替えてやれ」と伝えられ、懸命に前を向いてきた。

　父には幼少期から何度も言われた。「人と一緒のことをやっていてもそこまでやぞ。周りより一つ余分に練習をして成果が出るんや」。午後9時を過ぎる帰宅後も必ず毎日素振りをする。ときには1時間を超えても振り続ける。昨夏は観客席から眺めることしかできなかった甲子園で、努力の成果をぶつけた。（アマチュア野球担当・河合　洋介）