ソフトB・正木弾!! 1軍生き残りへ2安打2打点 待望の右打者アピールに藤本監督も一安心?

[ 2023年3月25日 05:01 ]

オープン戦   ソフトバンク6-1広島 ( 2023年3月24日    ペイペイD )

7回2死、左中間越え本塁打を放ち中村晃とタッチをする正木(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは24日の広島戦(ペイペイドーム)で右膝違和感を訴え途中交代した上林誠知外野手(27)に代わり、途中出場した2年目の正木智也外野手(23)が、オープン戦1号を含む2安打2打点と活躍。春季キャンプMVP男が試合前に右打者のアピール不足をぼやいた藤本博史監督(59)を安心させ、当落線上だった開幕1軍生き残りへ大きく、前進した。

 クールに野球をするタイプと自認する美肌の慶応ボーイが、汗だくで会見場に現れると気迫を前面に出し闘志をむき出しにした。

 「僕は当落線上の立場なんで。一打席一打席がアピール、評価になる。無駄な打席をつくらずに全部、ヒットになるようにしたい」

 出番は突然だった。0―0の5回、守備位置についていた中堅の上林が右ひざに違和感を訴えて急きょ交代。正木はノーアップで走った。その裏の攻撃から打線が着火。4番栗原から3連打で1点先制。2―0の2死二塁の初打席で迷わず便乗した。代わりばなの右腕アドゥワの初球直球を強振し、左適時打。一挙5得点のビッグイニングに貢献した。

 さらに5―0の7回2死では右腕・河野の初球直球を強振し左中間テラス席にオープン戦16試合目で待望の1号ソロ。「また初球からいってやろうと思って。右(腕)に苦手意識は無いが悔しい結果だったし、打ったら自分にとって自信、アピールとなる。継続していきたい」。負けず嫌いを前面に出した。

 実はこの日の試合前、藤本監督は打率・212、0打点だった正木を含む右打者のアピール不足を嘆いていた。「残り3試合。右がどれだけ出てくるか。正木はキャンプ以降、尻すぼみ。右投手からまったく。これで(開幕)スタメンは難しい」。春季キャンプMVP男は、そんな指揮官の悩みを“ふた振り”で解決へと導いた。

 オープン戦残り3試合で、2年目の大砲候補が、ようやくらしさを発揮。ただ、指揮官は称えつつも納得はしない。「昨日の特打が効いて、いい感じ。あの打撃なら(スタメンで)使えるけど1試合じゃあね。明日、あさって打つか。見極めたいと思います」。その言葉には崖っぷちから最後の最後に登って来い。そんな愛と熱意の余韻を感じさせた。(井上 満夫)

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2023年3月25日のニュース