大谷に続け!負けたら終わりの準々決勝で侍総動員リレー 栗山監督「いける人は全員、スタンバイ」

[ 2023年3月15日 05:05 ]

壁当てをする大谷(撮影・沢田 明徳)
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 乾いたミットの音が東京ドームの地下通路に響いた。栗山監督が見守る前で、先発2日前の大谷に加え、ダルビッシュもブルペン入りした。16日の準々決勝・イタリア戦から、負けたら敗退の一発勝負。指揮官は「全く違う戦いが始まる。全ての投手を突っ込んでいく戦いになる」と総力戦を宣言した。

 16日は大会ルール上、12日のオーストラリア戦で60球を投げた山本を除く全投手の登板が可能。球数制限は1次ラウンドの65球から80球に増えるが、9日の中国戦で4回無失点だった大谷が序盤から飛ばす。以降は山本と、米マイアミでの日本時間21日の準決勝先発が有力な佐々木朗を除く投手を総動員する算段だ。厚沢投手コーチは、中5日でダルビッシュが救援登板する可能性は「戦略上、話せない」としながらも「いける人は全員、スタンバイしてもらう」と含みを持たせた。

 抑え役の一人だった栗林が離脱。終盤を担う大勢と湯浅の両右腕にさらなる期待がかかる。大勢は「欲を言えば決勝の最後に投げたい」としたが、「日本が世界一になるために、どのポジションでも投げたい」ときっぱり。湯浅は「自分の投球がどんな状況でもできるように、栗林さんの分までみんなで力を合わせて頑張りたい」とチーム一丸を誓った。

 「野球不毛の地」と呼ばれる欧州のイタリアだが、大混戦のA組を突破した実力は侮れない。今回は国内リーグでプレーする選手は選出されておらず、大リーガーもいる。栗山監督も「バランスが良いチームになっている。足も使えるし、小技もできるというところも含めて非常にバランスがいい」と警戒を強めた。運命の3・16。総力を結集して、何が何でも米国行きのチケットをもぎ取る。(柳原 直之)

 ▽WBCの球数制限 1次ラウンドは1試合につき65球、準々決勝は80球、準決勝以降は95球。打席中に投球制限に達した場合は、その打席が完了するまで投球可能。50球以上投げたら中4日、30球以上か連投した場合は中1日を空けなければならない。

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2023年3月15日のニュース