江川卓さん 打撃不振の村上は「あの状態に近い」 55号→56号“生みの苦しみ”にたとえる

[ 2023年3月15日 20:43 ]

江川卓氏
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 元巨人エースで、野球解説者の江川卓さん(67)が15日、自身のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」に新規動画を配信。世界一奪還を目指して第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場している野球日本代表「侍ジャパン」で打撃不振に苦しんでいる主砲・村上宗隆内野手(23=ヤクルト)について言及した。

 まずは開幕4連勝で1次ラウンドB組を首位突破したチームを「おめでとうございます」と祝福した江川さん。4試合を総括して「圧勝ですね、圧勝。素晴らしい打撃陣も点を取り、ピッチャー陣もそんなに失点せずに勝ったっていうことで、ここまでは100点満点なんでしょうね、ということですね。なんでしょうねっていうところが引っかかりますよね?」としたうえで「やっぱり、あとは村上さんがちょっと当たってない」と続けた。

 昨年、NPB選手初の5打席連発を含む日本選手歴代最多56本塁打を放ち、史上最年少となる22歳シーズンで令和初の3冠王に輝いた村上。だが、栗山英樹監督(61)から4番を任されたWBCではここまで打率・143(14打数2安打)と苦しんでいる。

 1次ラウンド4戦での村上について、江川さんは「55本から56本がしばらく出なかった時期ありましたよね?」と王貞治(巨人)の記録へ58年ぶりに並んだ55号から56号まで14試合61打席かかった昨季の村上を引き合いに出して「あの状態に近い状態が今きているっていう感じがちょっとするんですよね。打球もちょっと上がらなくて悩んだっていう、しばらく出なかったっていうところに凄い似ている感じがするので、そこがちょっと心配ですね」と表情を曇らせた。

 「ヒットは2本出ているんですけど、セカンドの横を抜いたのと、ショートの横のヒットなんですけど、いずれもライナー、ゴロ系で。ちょっと打球が彼の場合上がっていかないとちょっと不安材料があるので、そこがちょっと不安なので、この後、準決勝、決勝が凄く大事になってくるんで、準々決勝の1試合を見て(その後も)4番でいくかどうかってところが一つ、栗山さんの決断になるのかなって僕は思いますけどね」と江川さん。仮に準々決勝でも村上に結果が出なかった場合「そのままいくのか…。う~ん…。(過去のWBCで)イチローさんがずっと良くなくて最後で打ちましたけど、そういう選択になるのか。(打線のつながりが)切れた時に接戦になったら怖いのでどうするかっていう、打線を組み変えるのかっていうところが一つ、監督の悩みになるのかなぁという…」と続けた。

 侍ジャパンは16日、一発勝負となる準々決勝でイタリアと対戦するが、「そこで打ってくれれば(その後も)そのままでしょうけど、全く4(打数)0(安打)ぐらいになって打てなかった時ですね、その時に。準決勝では相手投手は相当上がりますから、レベルがかなり。そこでどうするかっていう監督の迷いがちょっと出る、決断をする時が来るかなっていう気がちょっとしてます」と江川さん。また、4番・村上を挟む3番・大谷、5番・吉田のメジャーリーガー2人は打撃好調で、前を打つ大谷を意識し過ぎて不振に陥っているのでは?という一部の見立てについては「それはあんまり考えてないと思いますね。今の状況からするとそんなに考える余裕もないと思います。自分のバッティングを早く戻したいっていうふうに思っていると思いますので(前に)大谷さんがいる、いないは関係ないと思います」と話していた。
 

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