地元で開幕予行弾!! 阪神ドラ1森下が高校時代慣れしたんだハマスタで 吠えた「シャアッー!」

[ 2023年3月15日 05:15 ]

オープン戦   阪神11―6DeNA ( 2023年3月14日    横浜 )

<D・神>7回、2ランを放ち笑顔の森下(撮影・大森 寛明)
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 地元で名刺代わりの豪快な一発だ!阪神・森下翔太外野手(22=中大)が14日、DeNA戦で左翼席へのオープン戦チーム最多タイの2号2ランを含む2安打2打点と躍動した。東海大相模時代に慣れ親しんだ横浜スタジアムで、両親も見守る前での凱旋弾。3月31日の開幕戦(京セラドーム)の相手に早くも脅威を植え付けた。

 この日の主役にふさわしいのは誰なのか、森下本人が一番わかっていた。7回1死一塁で迎えた第4打席。カウント2―2から左腕の石川が投じた低めの119キロチェンジアップを左翼席に運んだ。10日の日本ハム戦で放ったオープン戦1号は生田目の142キロ直球だったが、この日は変化球を仕留めた。

 「ちょっと(バットの)先ぎみだったのですが入って良かった。チェンジアップを投げていたので対応できるようにしていました」

 4球前の初球チェンジアップの軌道を覚えていた。体も反応した。何より、横浜スタジアムの雰囲気を忘れていなかった。東海大相模で甲子園を目指した3年間、もっとも思い出の詰まった球場。3年夏の北神奈川大会準々決勝の相模原戦で2点を追う9回無死二塁から高校最後の一発となる通算57号の劇的な同点2ランは今でも強烈に印象に残っている。ハマスタでは18年7月24日以来となる5年ぶりのダイヤモンド一周。その時も変化球を左翼席に――だった。

 「ハマスタは久しぶりなので、きょうは懐かしい感じがしていました」。しかも、打ったDeNAの石川はライバル・横浜高の2年先輩で、森下は1年生の時の記憶がかすかに残る。「対戦は一度もしていないと思いますが、たぶん見ていました」

 本塁打後のベンチ前ではハイタッチの最後に右腕をウエスタンラリアット風にぶん回して、“シャアッー!”とほえた。新人時代の佐藤輝の「Zポーズ」に負けないパフォーマンス誕生かと思いきや…。

 「聖也さん(木浪)や熊さん(熊谷)から“何かやった方がいいんじゃね?”と言われて…。まだ固まっていないので適当にやったんですけど(笑い)」。照れる姿は初々しく、こちらは、これから改良していく様子だ。

 観客席で両親が見守る前での凱旋アーチ。「(プロ入り後)直接見るのは初めてなので良かった。それ(親孝行)はシーズンで打った時だと思います」。開幕3・31の相手に放ったあいさつ弾と、9回にも一塁線を破る二塁打。4月14日からの今季最初のハマスタ3連戦では、両親に完成した本塁打後の新パフォーマンスを披露するつもりだ。 (畑野 理之)

 ○…森下(神)が2号2ラン。新人選手のオープン戦2本塁打以上は、21年に佐藤輝(神)が6本塁打して以来。ドラフト制以降(66年~)の阪神新人では69年田淵幸一2本、72年望月充3本、80年岡田彰布2本、87年八木裕2本、前出の佐藤輝6本に続く2年ぶり6人目。

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2023年3月15日のニュース