ソフトB・高橋礼 逆転開幕ローテ見えた 教育Lで元侍の貫禄5回零封 今季実戦14回連続無失点

[ 2023年3月15日 05:00 ]

教育リーグ   ソフトバンク6―2阪神 ( 2023年3月14日    タマスタ筑後 )

<ソフトバンク・阪神>5回2安打無失点の高橋礼
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 開幕ローテーション入りを目指すソフトバンクの高橋礼投手(27)は14日、調整のために教育リーグの阪神戦(タマスタ筑後)に先発し、5回2安打無失点と好投。今季実戦での連続無失点イニングを14に伸ばした。小久保裕紀2軍監督(51)も状態に太鼓判を押すなど、2019年に12勝を挙げ、同年のプレミア12では2勝を挙げる活躍だったサブマリンが、完全復調に近づいている。

 ここは役者が違った。教育リーグとはいえ、高橋礼が三塁を踏ませない快投で5回無失点。試合前まで練習試合、オープン戦を合わせた対外試合は3試合で9回3安打無失点だったが、これで連続14回に伸びた。ただ、本人は「1イニングずつ0で抑えることだけを考えてやっている。その結果、継続できればいい」と一喜一憂せず振り返る。

 初回から直球には切れがあった。唯一のピンチは3回。8番の中川に初ヒットを許し、1番・島田の内野安打で2死一、二塁。ここでギアを入れた。2番・高寺への初球はこの日の最速141キロ。昨季、ウエスタン・リーグで優勝争いをした際に痛打された相手を最後は遊ゴロに抑え、雪辱した。「(高寺には)個人的な“アレ”があった。しっかり強いボールを投げて抑えたいなと思って、強いボールから入った結果です」と胸を張った。

 プロ2年目の19年には12勝を挙げ、「プレミア12」の日本代表にも選出され世界一に貢献した“元侍”。昨年は1軍で4試合の登板に終わるなど苦しんできたが、この時期に直球が140キロを超えた。4回には高浜のバットをへし折るなど球威は戻っている。「常に138、139が増えてくれば。135とかがないようにしたい」と気を引き締める。

 見守った小久保2軍監督は「去年と全然ね。(プロに)入ってきたときの球はあれぐらいだった」と絶賛。昨年に比べ直球は平均して4~5キロ速かった。「なんかコントロールもいいし、すぐに上で投げられそうですね」と太鼓判を押した。

 7日のヤクルト戦後に藤本監督は救援起用も示唆したが、開幕ローテーション候補の板東、有原、ガンケルは本調子とはいえない。10日に1軍の斉藤和投手コーチが「まだ(先発)候補と考えています。うれしい誤算」と語るなど、逆転開幕ローテーション入りに追い風は吹いている。

 「結果を出して使いたいと思わせるようにするしかない。とにかく0で頑張ります」と高橋礼。スコアボードに「0」を刻めば刻むほど、ペイペイドームの大歓声を背に投げる日は近づくはずだ。(杉浦 友樹)

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2023年3月15日のニュース