山下会長 森会長にあいさつ、IOC新委員就任へ「その役割をまっとうしたい」

[ 2019年12月6日 18:26 ]

組織委員会の森喜朗会長(右から2人目)にあいさつする(左から)東京五輪日本選手団の尾県貢総監督、福井烈団長、山下泰裕JOC会長
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 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長と東京五輪の日本選手団団長に就任した福井烈JOC専務理事、選手団総監督となった尾県貢JOC常務理事が6日、都内の五輪組織委員会を訪問し、森喜朗会長にあいさつした。山下会長から就任を紹介された福井団長は「全身全霊で取り組みます」、尾県総監督は「100%の力を発揮したいと思います」と決意表明。森会長は「清新なイメージね。ガラッと変わったというか。こんなこと言ったら(16年リオデジャネイロ五輪などで団長を務めた)橋本(聖子)さんに怒られるか…」と話して場の雰囲気をやわらげ、場所が札幌に変更されたマラソンのコースが未確定の現状について「まだ決まっていなくて申し訳ない。だいたい北海道は全てうまくやっておりますから」と説明した。

 山下会長は国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で新委員に推薦されており、来年1月のIOC総会で正式に決まる見通し。森会長は「今までの経緯では、執行部から(推薦が)出されたら必ず総会で通るんだそうです。決まったようなもんだ。おめでとう」と祝福し、山下会長は「腹をくくって、その役割をまっとうしたいと思っています」と返答した。

 また、東京五輪で行われるIOC選手委員選挙に日本フェンシング協会の太田雄貴会長が立候補したことについて、森会長は「ちょっとしたことでも(選挙)違反になるらしい。山下会長が誰かに“頼むよ”と言ったりすると全部違反になる」と忠告。同席した組織委の室伏広治スポーツディレクターは12年ロンドン五輪時、指定された場所以外で選挙活動したなどとして当選が無効となっており、「誤解を与えてしまったところがあると思う。本当に気をつけないといけない」と同調した。

 東京五輪参加選手の投票で決まるIOC選手委員は4人だが、山下会長は立候補者30人のうち水泳出身が6人、陸上出身が5人いると紹介。選ばれるのは1競技につき1人のため、「水陸は選手数も多いが、(立候補者が多いので)かなり票を食い合うのでは。(投票が)ばらけると水陸から1人も入らない可能性もある。当選の票数(ライン)が少し下がる可能性もある」と自国の参加選手数が多い太田会長は有利ではとの見方を示した。「我々(JOC)もできることを精いっぱいやっていきたい…」と話すと、森会長は「できることはいいけど、それはルール違反にならない?」とくぎを刺し、「選挙は違反をしないこと。私は14回選挙をやっていますから」と語って笑いを誘った。

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2019年12月6日のニュース