日本、チュニジアに2点差惜敗…八村欠場も「いいもの得られた」

[ 2019年8月26日 05:30 ]

バスケット 男子強化試合   日本76ー78チュニジア ( 2019年8月25日    さいたまスーパーアリーナ )

<日本・チュニジア>第4Q、ボールを競り合う渡辺(撮影・会津 智海)
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 世界ランク48位の日本は同51位のチュニジアと対戦し、76―78で敗れた。八村塁(21=ウィザーズ)がメンバー外で欠場し、第4クオーター(Q)には最大14点差をつけられながら一時は逆転。76―76の同点から残り0・2秒で決勝点を決められたが、エース不在の中で日本が意地を見せた。31日開幕のW杯中国大会に向けた強化試合を終え、28日に決戦の地へ出発する。

 惜敗に沈む1万8377人の大観衆を、八村が和ませた。試合終了後、W杯への壮行セレモニー。この日、出番がなかったエースは、あいさつのためマイクを握り、「チーム力を上げて、修正してW杯に臨みたい」などとコメントしたが、1分を経過したところであまりにも話が長いことに気づいた。「長すぎですね、すいません…」。謝罪の言葉に、客席から笑いが起きた。

 ウィザーズ入団後、八村は日の丸を背負って4試合に出場。108得点をマークし、チーム総得点(365点)の29・6%もの数字を1人で稼いだ。金星を挙げた前日(24日)のドイツ戦で30分52秒プレーしたこともあり、この日は疲労を考慮し、右手親指に不安を抱える司令塔の篠山とともにメンバー外に。コートには立てなくても、日本ベンチ横で戦況を見つめ、チームメートと一緒に戦った。

 第4Q開始直後に最大14点差をつけられたが、仲間は諦めない。竹内譲の3点シュートの後、馬場も3点シュートに成功した。残り4分51秒で一度は逆転し、74―76の残り5・9秒では渡辺がフリースローを2本沈めて同点に。チーム最多17得点とした渡辺はマッチアップした選手に残り0・2秒で決勝点を許し、「自分の責任」としたが、試合後の八村のあいさつで少し表情が緩んだ。

 八村抜きの布陣で熱戦を演じ、手応えを感じているのは八村本人だ。「勝てなかったけど、W杯前にいいものを得られた」。日本開催だった06年以来、13年ぶりの大舞台は31日に開幕し、9月1日にトルコとの1次リーグ初戦を迎える。「結果を残せるように頑張りたい」。世界を驚かせるために、日本版ドリームチームの中心で躍動する。

 ▼日本代表ラマス監督 負けてしまったのでうれしくはないが、仕方ない部分はある。どちらが勝ってもおかしくない試合だった。可能性が見えたんじゃないか。

 《14→12サバイバル激化》日本代表は27日にチュニジアと非公式の練習試合を非公開で行い、現在の合宿メンバー14人をW杯登録12人に絞り込む。28日に上海入りするが、ケガ人などが出た場合はW杯開幕前日の30日まで入れ替えが可能だ。この日は当落線上にいる竹内公が11得点8リバウンドと活躍。「塁が出ないので出場のチャンスはあると思っていた。ディフェンス、リバウンドはある程度アピールできた」と充実感を口にした。サバイバルレースは激しさを増している。

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